日本ハムが、有事のリスクマネジメントを敢行した。開幕から「暫定」で活用する可能性がある、勝利の方程式を試験運用。広島とのオープン戦で7回に先発要員の高梨、8回にロング救援などの谷元を投入。宮西の調整遅れに、若手中継ぎ陣が低迷し、勝ちパターンが確定しないための緊急措置をテストしたもようだ。開幕直後は高梨-谷元-増井の苦肉の策で、乗り切る公算が出てきた。
思案の末のウルトラCを試した。栗山監督が、急場をしのぐための手を打った。先発ローテーションの6番手の位置付けの高梨を、7回に5番手で。8回に続けて、谷元を送った。2人ともに1回を無失点に抑えた。輪郭が描けない勝利の方程式を、開幕からどう確立するか。先発陣、野手陣に戦闘態勢が整ったが、残っている、クリア必須の課題と向き合った。指揮官は「いろいろな投手の(活用の)幅を見ている」と、投入順に狙いを込めた。
危機管理のアイデアになる。昨季終盤の7回以降の勝ちパターンの継投は守護神に増井を据えて7、8回に宮西か白村を配備していた。現状で調整遅れの宮西は開幕までに万全か微妙で、白村も不安定。その白紙の2枚の駒の代役を模索し、浮上したのが谷元、高梨。あくまで一時的な配置転換とみられる。「1回、先入観を捨てて、名前も(固定観念から)消して、投げているボールで考える」。栗山監督は継投策を重視しているだけに、大胆にかじを切って再考した。
緊急措置で開幕直後を乗り切る可能性が出てきた。開幕から2週間は1週間5試合。その期間は高梨を、中継ぎに配置しても先発要員はまかなえる。この日の2軍ロッテ戦でドラフト2位加藤貴之投手(23=新日鉄住金かずさマジック)と同3位井口和朋投手(22=東農大北海道オホーツク)が2イニングずつ登板。用意周到に、谷元が欠けるロング救援要員の適性をテストもした。「こんなに深みに、はまると思いませんでした」。高梨-谷元で、一定のメドは立った。栗山監督が最善の必勝スタイルを、土壇場まで試行錯誤して結論を出す。【高山通史】