三菱自動車による燃費データの改ざん問題を受け、社会人野球の三菱自動車岡崎（愛知）、三菱自動車倉敷オーシャンズ（岡山）が、今月行われる都市対抗野球の予選を出場辞退することが１０日、関係者への取材で分かった。

　三菱自動車広報部は「現時点で休部、廃部は考えていない。多くの関係者や地元の方に、多大なご迷惑をおかけした。地域一体となって応援を受けることができる状況にない。当面は対応や業務を優先することになる」とコメントした。選手は社業に励みながら、練習は続けているという。

　都市対抗予選後の試合出場については未定とした。秋には日本選手権が控えているが、同社広報部は「問題となった軽自動車の一部車両の生産、販売を中止している状況。再開のめどが立った時点で考える」とした。

　９３年創部の三菱自動車岡崎は０１年の都市対抗大会で準優勝の実績があり、元オリックスの谷佳知氏、西武竹原らを輩出した。三菱自動車倉敷オーシャンズは４７年に三菱重工水島として創部。０３年にクラブチームとなり、今年１月に再び会社登録した。ＯＢにはソフトバンク森らがいる。三菱自動車関連の野球部は、０８年に日本一４度の三菱ふそう川崎が業績不振で休部している。