<楽天4-0西武>◇12日◇コボスタ宮城
楽天は打線の集中攻撃で西武に連勝した。0-0の8回、1死満塁から松井稼頭央外野手(40)の右前打で先制すると、続く銀次一塁手(28)が走者一掃の3点適時三塁打で突き放した。銀次は2試合連続で3番から6番になったが、3試合連続ヒットで復調の兆しを見せた。先発した則本昂大投手(25)が7回を無失点。8回にはキャム・ミコライオ投手(32)、9回には松井裕樹投手(20)が相手打線を3人で抑え、4月10日の日本ハム戦以来の無失点リレー。チームは借金を4に減らし、Aクラスが視野に入ってきた。
試合を決めたのはベテランと選手会長だった。0-0の8回、1死満塁からベテラン松井稼のバットで均衡を破ると、銀次は決意を胸に打席に入った。「初球にストライクが来たら振りに行く」。西武牧田の外角高めに甘く浮いたスライダーに体が反応した。「本能で打ちました」。右翼線へ走者一掃の適時三塁打。お立ち台で銀次は、「気持ち良すぎました!」と、会心の一打を喜んだ。
意地とプライドで、打順降格にも結果を出した。梨田監督の「気楽に打たせてやろう」の思いで、11日の試合で3番から6番になったが、4打数2安打で勝利に貢献。この日も150キロ台の速球をコンスタントに投げる菊池から、2回に中前打を放った。「打順は関係ないです。どこを任されてもランナーがいればかえすだけだし、いなければ出塁することだけを考えています」。打率2割台前半と苦しんでいた男が、今季初の2戦連続マルチ安打で復調の兆しを見せた。
強打者の宿命で、開幕から内角を厳しく攻められた。それでもフリー打撃から逆方向へのバッティングを意識し、打撃スタイルは変えていない。「引っ張りはいつでもできるんで。できるだけ長い距離でボールを見極めたいんです」。結果が出ない苦しい時期だからこそ、自分を信じて練習に取り組んでいる。
銀次が復調の兆しを見せたことで、打線に勢いがつくはずだ。懸案だった救援陣も西武戦2試合でわずか1失点。梨田監督は「昨日は打線、今日は投手で勝てた」と投打に手応えをつかんだ様子だ。3位日本ハムとは2ゲーム差で、Aクラスも射程圏。イーグルスが息を吹き返した。【田口元義】