中日大野復活145球完投「最後まで投げたろうと」

西武対中日 スタンドの声援に応える中日大野(撮影・下田雄一)

<日本生命セパ交流戦:西武2-4中日>◇11日◇西武プリンスドーム

 中日大野雄大投手(27)が145球完投で、4月8日の巨人戦以来の復活星を挙げた。強力西武打線を2失点に抑える3勝目。「試合前から最後まで投げたろうと思っていました。ケガで離脱して、早くチームに貢献したかった。気合で投げました」。大黒柱の覚悟と意地を示すド根性の完投だった。

 警戒から球数がかさんだ一方で、白星への最短距離を探っていた。同点にされた5回がそうだ。2死満塁からパ・キングのメヒアに四球。「1発打たれるくらいなら押し出しでも、と」と無理な勝負を避けた。意義ある「1失点」だった。

 左肘痛から復帰して2試合目。5回で100球でも、首脳陣に続投を直訴した。6回から二塁も踏ませぬハイペース。故障後では異例の球数を投げ込んだ。昨年の自身最多146球に迫った。

 離脱期間を活用し、舛添都知事もびっくりの“目”を養った。「第三者の目、いや第4者の目くらいで野球を客観的に見ることができた。日本語おかしいですけど、それくらいの感覚です」。自宅で、中日の試合は全試合見た。「戻ったとき、仲間の1人1人にどんな声を掛けようか、しっかりみんなとコミュニケーションをとるために見ていました。これが自分の仕事だと思って」。選手会長らしい配慮があるから、視野と投球の幅が広がった。

 完投勝利にこだわり、やり遂げた。この日見せた大野の姿が、ナインに新たな力を与えるに違いない。【柏原誠】