阪神金本監督苦悩の大惨敗「打破するのは選手」

2回を終え、選手交代を告げ力なくベンチへ戻る金本監督(撮影・河南真一)

<阪神0-9広島>◇10日◇甲子園

 前半戦最後の甲子園ゲームで、虎が惨敗を喫した。先発岩貞祐太投手(24)が2回を持たずにKOされると、後続投手陣も打ち込まれて序盤で大勢が決してしまった。打線も10残塁での完封負け。今季初めて聖地で同一カード3連敗となった。これで日曜日は1分けを挟んで9連敗。悲サンデーにピリオドが打てない。

 日の落ちきらない甲子園が騒然となった。初回。左腕岩貞が、よーいドンからまさかの3者連続四球。Hランプがともらないまま塁を埋めてしまった。そこから4番ルナに先制の左前打を浴び、新井には中前へ2点打。25分間も防戦一方。スタンドの虎党は、躍動するカープ戦士を黙って見つめるしかなかった。

 2回も流れを止められず、1死二塁からルナに中前適時打を浴びてタオルが投入された。今季最短となる1回1/3KO。前半戦最後の本拠地ゲームをぶち壊した。岩貞は「早い回でマウンドを降りることになってしまい、チームに申し訳ない」とざんげ。金本監督は「見ての通り。球自体はそんなに悪くは見えなかった」と淡々と話した。

 2番手石崎もコイの勢いを止められず、試合開始からたった1時間で8点ものビハインドを背負う展開に。ルナに二盗を決められ、投手戸田に適時打を許すなどやられ放題。2イニングで19打者の攻撃を虎党は見せられるハメになってしまった。もちろん、投手だけの問題ではない。打線は左腕戸田に8安打を浴びせたが、残塁は10を数え、得点はゼロ。プロ初完封勝利をプレゼントした。投打ともに最後まで圧倒された。

 超変革のもと、今季ブレークして初の球宴出場も決まっている岩貞が、長いトンネルから抜け出せない。5月27日巨人戦での今季4勝を最後に、これで6試合連続で勝ち星なし。背番号17のバイオリズムが、急降下するチーム状況にピタリ重なる。交流戦明けから連勝は1度もなく、5カード連続で勝ち越しなし。そのうち4カードで負け越し、2度が3連戦3連敗。ついにこの日、甲子園での同一カード3連敗を喫してしまった。

 首位カープとの差は15・5ゲームと、もう尾びれも見えない。借金は今季ワーストの12までふくれ上がった。試合の終盤、4万6323人を集客した甲子園は、内野席で空席が目立った。盛り上がるはずの夏場に、あまりに寂しい光景。このまま終わるわけにはいかない。金本監督は会見の最後に力を込めた。「打破するのは監督、コーチじゃなく選手1人1人しかない。いま流れが悪いから仕方ないと思うようでは何も変わっていかない」。指揮官の言葉は響くだろうか。【桝井聡】

 ▼阪神は日曜日の試合で、5月8日ヤクルト戦から1分けを挟み9連敗。開幕から4勝11敗1分けと、苦戦が続く。日曜日のチーム防御率は4.97で、他の曜日計の3.39から大幅に悪化。投手陣が崩れ、黒星を積み重ねている。

 ▼阪神の同一カード3連戦3連敗は今季4度目。球宴前では、15年の4度に続き2年連続となった。広島戦では、6月24~26日(マツダスタジアム)に続き2カード連続で3連敗。同一球団に3連戦3連敗を2度続けたのは、11年9月9~11日、同27~29日のヤクルト戦(いずれも神宮)以来。

 ▼阪神は首位広島から15・5ゲーム差と引き離された。プロ野球最大の逆転優勝は63年西鉄の14・5差で、阪神が巻き返して優勝すれば史上最大の逆転Vとなる。なおセ・リーグ最大は、08年巨人の13ゲーム差逆転優勝。