広島福井、鬼門神宮で勝つ M点灯へあさって先発

マツダスタジアムの外野をランニングする福井(撮影・梅根麻紀)

 待たせたな。広島の先発リーダー福井優也投手(28)が1日、4日ヤクルト戦へ向けた調整を行った。今季初登板となる神宮では、プロ1年目の11年8月31日の勝利を最後に勝ち星がない。苦しんだ前半戦を乗り越え、1軍に復帰した前回は巨人のエース菅野に投げ勝った。勢いに乗って鬼門を突破し、マジック点灯目前のチームを引っ張っていく。

 広島の強い日差しが、緑のグラウンドを突き刺していた。全身からあふれ出す大粒の汗を拭いながら、福井は1軍復帰2試合目へ表情を引き締めた。ヤクルトの本拠地神宮では、プロ1年目の11年に1度勝ってから白星がない。勝てないだけでなく、打ち込まれた苦い記憶が残る。1軍の舞台に帰ってきた右腕が、鬼門突破へ強い決意を口にした。

 「気にはなりますが、オープン戦でしっかり投げることができたので、いいイメージを持って投げたい。ずっと投げている先発が疲れてくると思うので、カバーできるようにしたい」

 前半戦は勝ち星が伸びず、わずか1勝で出場選手登録を抹消された。2軍では走り込みの量を増やすなど追い込んできた。左打者対策としてプレートを踏む位置を三塁側から一塁側に変更。2軍であっても、安定した投球を続けたことも自信につながった。

 81日ぶり1軍復帰の7月28日巨人戦で7回無失点に抑え、エース菅野に投げ勝った。次戦は真価が問われるマウンドとなる。神宮では昨季、5月3日に登板したが、3回持たず4失点で降板。その後は首脳陣の配慮もあり、1度も神宮のマウンドに上がっていない。畝投手コーチは「柱としてやってもらわないといけない」と今年先発のリーダーを務める右腕の完全復調に期待する。

 先週5試合は先発陣が崩れる試合が目立ち、2勝3敗に終わった。他球団の追随を許さないためにも、チームの歩みを緩めてはいけない。「変なプレッシャーはない。勝ち負けというよりも試合を作れるようにしたい。貢献したい思いはあるが、硬くならないようにしたい。相手よりも自分の球を投げることが大事だと思う」。失速気配のあるチームにとって、帰ってきた先発リーダーは心強い存在だ。【前原淳】