<ヤクルト3-4広島>◇4日◇神宮
広島で胴上げがくっきり見えたんじゃ! 広島が神宮でヤクルトに快勝。3回に新井貴浩内野手(39)の2点適時打で先制。先発ヘーゲンズが7回途中まで3失点と踏ん張り、得意の逆転ではなく逃げ切りで78勝目だ。デーゲームで巨人が敗れていて、優勝マジックを4に減らした。明日6日から本拠地マツダスタジアムに戻り中日3連戦で地元胴上げに挑む。
新井が試合を動かした。両チーム無得点の3回2死二、三塁。下手投げのヤクルト山中は外角に2球、118キロ直球を投じた。いずれもバットは動かない。カウントは1-1。「チャンスだった。積極的にいこうと思った」。3球目。内角に来た120キロに手を出した。内角に沈んでくる独特の直球を、ヘッドをかえしてつかまえた。打った後に右足が前に出るほど“泳いだ”。左前へ2点適時打だ。
試合前だった。バント練習の投手役を務めた迎打撃コーチ補佐は腰を押さえながらも下から投げ続けていた。3戦3勝ながら、前回は苦戦。少しでも足しになるよう、徹底したヤクルト山中対策だった。アプローチも変えた。石井打撃コーチは「直球に泳ぐぐらいのタイミングでいい」と指示を出した。緒方監督が信頼を置くコーチ陣の指示。それを1軍野手最年長が体現するから、組織に浸透する。
4回の追加点。松山、会沢の本塁打も、思い切り前でさばいた。緩い球に動じず、いずれも引っ張った。その後は4点のリードを、リリーフ陣が守りきった。緒方監督は「今日は打つべき人が打って、守る人が守り、抑える人が抑えた。1人1人が役割を果たしてくれた」と言い回した。強固な組織が出来上がった。
試合前に巨人が敗れていた。優勝マジックは「5」でプレーボール。神宮は、ついに一塁側スタンドにも赤色が浸食していた。赤い波のアシストを受け、8カード連続の勝ち越しを決めた。マジックはついに4まで来た。今日5日の移動日をはさみ、明日6日からは本拠地で中日3連戦。最短の7日に胴上げなら、史上最速優勝となる。「巡り合わせもある。自分たちに出来ることをやっていきたい」と新井。ゴール目前でも引き締めた。【池本泰尚】