高橋監督「私の力のなさ」5年ぶりファースト敗退

2回表、降板する内海を見つめる高橋監督(撮影・野上伸悟)

<セCSファーストステージ:巨人3-4DeNA>◇第3戦◇10日◇東京ドーム

 巨人高橋由伸監督(41)の1年目の覇道は志半ばでついえた。CSファーストステージでDeNAに1勝2敗で敗れ、シーズンを2位で終えながら5年ぶりに同ステージで敗退。戦いの終わりを見届けると、その場でたたずんだ。広島のリーグ優勝を目前で見た時など、敗れてもきびすを返して引き揚げることが多かったが、享受したかった歓喜の光景を眺めていた。「お互い総力戦だったが1歩、力が及ばなかった。選手は精いっぱいやってくれた。このへんが私の力のなさ」と受け止めた。

 今季最高の死闘と胸を張れる内容だった。先発内海が2回途中3失点で崩れると第2先発で大竹寛を投入。7回まで後続を断ち切る投球を引き出し、8回は山口、9回は前日の第2戦から守護神交代したマシソンが封じた。10回はクローザーを明け渡した沢村を投入。相手ファンから歓喜が上がったが、3者凡退で堂々と斬った。「もともとシーズンを戦ってきた投手。本来の力を出してくれた」。予期せぬアクシデントは11回も続投した沢村が右足に強襲安打を食らっての降板。田原誠が最後は決勝打をせき止められなかった。

 絶対を誇る神足が、めったにないミスも犯した。9回無死一塁で代走の鈴木がけん制死。盗塁成功率100%を誇る男が大勝負で憤死した。だが指揮官は「ミスは痛いが、シーズン当初から起こりうること。どうカバーするか」と冷静だった。

 エース菅野が体調不良の影響で最後まで起用できず、クルーズも欠いた。だがポストシーズンは成否も分かれたが、策を打ち続けて不動の姿勢から一変した。「満足はできない。でも勝った負けたは結果がすべてと選手には言った。責任を取るという問題ではないが、私の力がなかった」と一身に敗戦の重みを浴びた。就任2年目の来季。試合後のミーティングでは「来年はもう始まっている」とも伝えたという。一新を成し遂げ、輝ける覇道を歩む。【広重竜太郎】