<日本生命セパ交流戦:ロッテ0-5阪神>◇5月31日◇ZOZOマリン
虎が息を吹き返してきたで~。「日本生命セ・パ交流戦」でロッテ相手に連勝発進。4カードぶりの勝ち越しを決めた。2回に梅野隆太郎捕手(25)が先制の2点打。梅野は守備でも先発能見篤史投手(38)を好リードした。チームは貯金を2桁、10に戻し5月をフィニッシュ。リーグ戦でも首位広島を1ゲーム差で追走。6月に再び上昇気流に乗る態勢を整えた。
勝負どころでも冷静に判断できる。今季の梅野らしい一打だった。2回1死満塁で9番梅野が打席へ。3球目だ。内角に来た139キロ直球をレフト前に運んだ。先制2点打。「頭にないと(体が)まわれなかったと思う」。追い込まれ、厳しい内角球がくることを、しっかり予想していた。
6回の第3打席には、右中間二塁打。「キャンプから取り組んでいる、粘るという意識があってボールを長く見られている」。得点に結びつかなかったが、交流戦だからこその「恐怖の9番打者」として存在をみせつけた。金本監督も「いいところで打ってくれた。彼が打つと点が入るわね」と上機嫌だ。
昨季は自身最少の出場37試合に終わった。今季はすでに46試合。打率は1割9分3厘だが、侮るなかれ。打点はDeNA筒香らと同じ21。守備でもセ・リーグ規定到達捕手で盗塁阻止率トップを誇るなど貢献度はピカイチ。この日も先発能見の好投をアシスト。0を積み重ね、チーム今季3度目の無失点勝利を結実させた。「自分が先制点を取って、能見さんが守りきってくれて、めちゃめちゃうれしい」。沖縄で共に合同自主トレに取り組んだ先輩の勝利に笑顔いっぱいだ。
もう1つの数字も梅野の貢献度を示す。この日は快音を響かせたが、12犠打はセ・リーグトップ。「しっかりボールを見ているから。体が硬くなってはいけない。柔らかく考えて、優しく。それを心掛けています」。チームが15得点を挙げた前日5月30日でも、4回に今季チーム初となるスクイズを決めていた。虎の進撃に欠かせない存在だ。
昨年の交流戦は8試合に出場し、1本も適時打を打てなかった。15年の交流戦は2試合の出場だけ。今季は早くも交流戦開幕2試合で3安打5打点。14年に15試合で挙げた打点数にも並んだ。試合後には「インタビューを受けるには、たくさん活躍しないといけないですね」と話した心優しき男が、チーム2年ぶりの交流戦勝ち越しへのカギを握っているとも言える。
チームは交流戦連勝発進で4カードぶりの勝ち越し。1カ月の貯金を3以上に定める金本監督も「クリアしましたね、目標は。よかったです」と、5月の貯金6にニッコリ。貯金は2桁「10」に戻った。さあ、あとは鯉を抜き去るだけだ。【真柴健】
▼梅野の21打点は、阪神では糸井36、福留29に次ぎ3位。今季20打点以上のセ・リーグ打者23人中、打率1割9分3厘は唯一の1割台で、勝負強さが光る。セ・リーグの強打者筒香(DeNA)21打点と並び、山田(ヤクルト)20打点の上をいく。捕手で梅野より上位にいるのは、DeNA戸柱の24だけ。さらに梅野が打点を挙げればチームは9勝1敗と、勝利に直結する打点が続いており、12犠打はリーグトップ。また盗塁阻止率3割8分2厘はリーグ1位。攻守ともに貢献度が大きい。