<日本生命セパ交流戦:ソフトバンク7-2中日>◇5月31日◇ヤフオクドーム
育成出身のソフトバンク石川柊太投手(25)が、プロ初先発でプロ初勝利を挙げた。中日を6回6安打2失点に抑えた。「無四球なのがよかった。出来すぎです。でも、自分はできるんだというきっかけになる1勝になった。今まで厳しい道のりだったが、やっとスタートラインに立てました」と声を弾ませた。
救援登板から中3日での先発で、登板を伝えられたのは2日前だったが、チーム屈指の最速155キロの速球を武器に、先発の穴を埋めた。育成入団選手の初先発初勝利は球団史上初だ。
13年の育成ドラフト1位でホークスに入団したが、右肩、右肘痛で2年間はリハビリの日々。プロ3年目の昨年7月に支配下登録され、4年目の4月にようやく1軍デビューしたばかり。だが、和田、武田がケガで離脱。寺原、摂津も不調で登録抹消。先発の駒不足で回ってきた千載一遇のチャンスを逃さなかった。
創価大の佐藤康弘コーチとの出会いが石川を変えた。高校時代は最速128キロ。同大のセレクションを受けた時はメガネをかけたガリガリの細身だった。だが、キャッチボールの軌道を見て佐藤コーチがほれ込み、中指の右側で押し出すことでスピンがかかるよう指導を受け、速球派に飛躍。
工藤監督も「若い子が出てきて経験を積んで自信をつけてくれるとチームのためにもなる。先発としてまたいい機会をつくりたい」と評価した。1歩を踏み出した石川は、中指の先に硬いタコのある右手で、ウイニングボールを大事そうに握りしめた。【福岡吉央】
◆石川柊太(いしかわ・しゅうた)1991年(平3)12月27日、東京都生まれ。総合工科-創価大を経て13年育成ドラフト1位で入団。3年目の16年7月に支配下登録。4年目の今季は初めて開幕1軍に入り、この日の先発前まで中継ぎで17試合に登板し、1敗1ホールド、防御率2・81だった。185センチ、86キロ。右投げ右打ち。
▼13年育成ドラフト1位の石川がプロ初先発で初勝利。育成ドラフト入団選手の1軍勝利は今年4月19日の篠原(巨人)に次いで18人目。初先発で勝利したのは西野(ロッテ)宮川(楽天)に次いで3人目だが、宮川は初勝利を救援で挙げており、初先発で初勝利は西野以来2人目となった。