<日本生命セ・パ交流戦:日本ハム3-4広島>◇6日◇札幌ドーム
逆転勝利の火付け役だ。広島丸佳浩外野手(28)が、「日本生命セ・パ交流戦」の日本ハム戦で、劣勢の試合展開の中、7回に同点打を放ち反撃ムードを高めた。昨年の日本シリーズで3連敗を喫した札幌ドームでの日本ハム戦。リベンジを期した一戦で、今季8度目の猛打賞を記録し、打線を引っ張った。広島は20度目の逆転勝利で、貯金は今季最多13となり首位をがっちりキープ。北の大地でハムをたたいて、コイの勢いはさらに加速する。
左腕宮西のクロスステップして外角へ逃げていく直球に、丸は粘り腰で耐えた。1点差とした7回1死三塁。「状況的に前に飛ばせば何とかなると思った」と、2ボールの打者有利のカウントでも強振しない。体を開かず目いっぱい伸ばしたバットで左翼前に運んだ。この日3本目の安打が同点打となり、劣勢だった流れを広島に引き寄せた。
「相手のミスに付け込んで、逃すことなく得点できたのは良かった。投手も頑張っていたので、何とかあそこで点を取りたかった」
5回は1死一塁から同じ左腕の加藤の同じく外角ギリギリの直球に重心を残し、左方向へはじき返した。対左投手との打率は15年が打率2割3分9厘、昨年も2割8分6厘だった。だが、今季は3割5分。「難しく考えないで、常にセンター、センターと考えている」。この日3安打はすべて左腕から記録したもの。最後は侍ジャパンの左キラーを打ち砕き、苦手克服が本物であることを証明した。
広島打線の中で「3番丸」は不動だ。リーグトップ4割9厘の出塁率でチャンスメークをこなし、リーグ5位タイの34打点を挙げるポイントゲッターにもなる。この日も3回は2死走者なしから、5回は2死一塁から安打で相手を揺さぶった。最後は得点機でガツン。試合中に球団広報がコメントを求めると決まって「走者を掃除できて良かった」と返す得点圏打率3割超の“掃除屋”がきっちり仕事をこなした。
乗り込んだ北の大地には、取り逃した日本一のペナントが掲げられていた。3連敗した敵地での3連戦を白星発進できた意味は大きい。「シーズンは違うけど、しっかりやり返そうと思って、今日はみんながその気持ちを出せたと思う」と丸。日本シリーズ敵地3連敗の悔しさは、1勝だけでは晴らせない。【前原淳】