西武辻監督「ペゲーロのマネ」2番森で2位浮上王手

楽天対西武 勝利を喜びあう浅村(中央)ら西武ナイン(撮影・野上伸悟)

<楽天1-3西武>◇29日◇Koboパーク宮城

 ついに2位浮上に王手をかけた。3位西武が敵地Koboパークで、2位楽天との3連戦初戦を制し、0・5ゲーム差まで詰め寄った。今季初めて森友哉捕手(22)を2番に配置し、俊足の1番源田壮亮内野手(24)とのコンビで先制につながる好機を演出。森は勝ち越しのホームも踏み、チームの連敗は2でストップ。これで楽天戦は8月7戦全勝。今日30日、一気に逆転浮上を狙う。

 意表を突くスターティングオーダーで、西武が2位楽天を追い詰めた。「2番指名打者・森」。今季、強打の2番は楽天ペゲーロの代名詞だったが、辻監督は「ペゲーロのマネしちゃったよ」と冗談ぽく笑った。長打こそ出なかったものの本家のお株を奪う? 貢献度で、策はハマった。

 当初、コーチ陣が考えた打順は1番森、2番源田だった。指揮官は待ったをかけた。「1番は源田のほうが足を使える。森はチャンスを広げる役目でしょ」。入れ替えた。これまで2番に固定してきたルーキーを7月1日以来のトップバッターに据えた。森の2番は今季初となった。

 意外性の1、2番コンビは青写真通りに先制機を演出した。「彼(森)は引っ張れる打者だからね」。快足の源田なら、後続の右方向への一打で三塁まで到達できる。4回、中前打で出塁した源田は、森の右前打で一気に三塁を陥れた。3番秋山の中犠飛で、余裕の生還を果たした。

 作戦成功には次打者への信頼も大きく作用した。源田も森も、初球から積極的に振るタイプ。森は試合前、秋山に「2球でツーアウトになっちゃうかもしれないです」と告げた。頼れる“安打製造機”の返事は短かった。「いいよ」。たったひと言で、ためらいは消えた。「後ろにいい打者がいる。アウトになってもいい」。森はファーストストライクをとらえた。

 同点の6回は粘って四球を選んだ。秋山、浅村の連打で2点目のホームを踏み、これが決勝点に。「僕はあんまり打順を気にしない。やりにくさは感じなかったです」。あっけらかんと話す22歳が、2安打1得点で楽天戦7連勝をもたらした。5月13日以降、順位変動なく孤独に3位を走り続けたライオンズ。これで0・5ゲーム差。4月23日以来の2位に、今日にも手が届く。【鎌田良美】