稀勢の里初V遠のくも綱とりへ横綱との2戦へ集中

白鵬に敗れた稀勢の里は、ぼう然とした表情で動けず(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇13日目◇20日◇東京・両国国技館

 横綱白鵬(31=宮城野)が、大関稀勢の里(29)との全勝対決を制した。わざと相手得意の左四つで組むと、激しい攻防の末、下手投げで13連勝。大一番で綱とりの可能性もある大関の力を試すようにして、綱の貫禄を見せつけた。

 支度部屋でも息が乱れていた。今場所初めてだった。得意の左四つにさせてもらい、右上手も引いた。勝機は訪れていた。だが、敗れた。敗因を尋ねられた稀勢の里は「見ての通りです」と悔しそうに漏らした。

 白鵬との初対戦は、17歳だった03年秋場所。幕下時代の当時を今も忘れない。「5勝1敗同士でね。物言いがついて、取り直しで負けた。向こうは(翌場所)9枚目になって、6勝して(十両に)上がったんだよね」。負けて開いた白鵬との運命。あれから4627日。これまで幾度となく煮え湯を飲まされてきた最大の壁に、あと1歩まで迫ったが、力及ばなかった。

 初優勝の目は遠のいた。だが、綱とりを今後につなげる上でも、横綱との残り2番は大事になる。「1日1日ですから。明日、しっかり集中して」。肩を落とすことを懸命にこらえた。