栃煌山10場所ぶり金星、鶴竜破り「うれしい」

鶴竜に圧勝し笑顔の栃煌山(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇3日目◇12日◇愛知県体育館

 西前頭筆頭の栃煌山(29=春日野)が、横綱鶴竜(30=井筒)を倒した。もろ差しとなり、一気に前へ。最後は投げがすっぽ抜けて後ろ向きとなった鶴竜を豪快に送り倒した。三役常連の実力者が14年九州場所以来、10場所ぶりにつかんだ3個目の金星。「うれしいですね。今ここでしっかり勝つことが大事」と喜びをかみしめた。

 1度目の立ち合いで思い切り突っかけたが「ちょっと力が入っていたが、これで力が抜けて、大丈夫かなと思った」という。相手は横綱だが、過去の対戦は19勝21敗とほぼ互角。相性の良さも、自信となって取り口に表れた。

 5月の夏場所は腰痛もあって立ち合いの変化を選択するなど、苦しんだ。だが「内容は良くないけど、苦しいときにしっかり勝ったのは大きかった。勝つためにどうしたらいいかを考えて、それをしっかり生かした」。

 2横綱2大関を倒した昨年の名古屋場所をほうふつとさせる、1横綱1大関撃破。4日目は、横綱白鵬(31=宮城野)に挑む。