【動画】A・マホーン、ちえみに感謝!インタビュー

カメラに向かって笑顔でピースするオースティン・マホーン(撮影・鈴木みどり)

 ブルゾンちえみ(26)の「キャリアウーマンネタ」のBGM「ダーティ・ワーク」を歌う米歌手オースティン・マホーン(21)が、このほど取材に応じた。テキサス州生まれで幼いころの夢はカウボーイ。ユーチューブで見つけた同曲のミュージックビデオ(MV)から発想したネタでブルゾンがブレークすると、マホーンの知名度も瞬く間に日本で急上昇。ラッキーボーイは、思わぬ反響を喜んでいる。

 マホーンは今月中旬、今年3回目の来日を果たし、3都市でライブを行った。「ダーティ・ワーク」は2年前に発表した曲だが“ブルゾン効果”で「ダーティ・ワーク(+リミックス)」としてCD化された。「この曲は日本でライブすると、みんな一緒に大合唱になります。曲が注目される前に日本に6回も来たけど、これまでとの違いを感じます。この曲で新たな位置に立ったなと感じています」。今回は滞在中にテレビ朝日系「ミュージックステーション」でブルゾンと共演して「キャリアウーマンネタ」と絡む特別バージョンを披露した。「ちえみとのコラボレーションは楽しかった。オリジナルとは違うバージョンを、皆さんも気に入ってくれたみたいで良かった」。

 偶然が生んだ大ブレークだ。ネタ作りに悩んでいたブルゾンがユーチューブを眺めていた時に「ダーティ・ワーク」を発見した。マホーン演じるワイシャツ姿の若手社員が、セクシーな同僚女性とダンスをしたりイチャイチャしたりする映像とリズミカルな曲調が印象的なMV。ブルゾンはこれに着想を得てネタが出来上がったと話している。「いろいろな曲を聴いてネタにこの曲が一番合っていたと聞きました。本当に恵まれていると思う。(両手を合わせて天を仰ぎながら)ありがとう!」。ブルゾンとはこれまでバラエティー番組で共演したほか、ツイッターで何度かやりとりした。「素晴らしい女性。クールで面白い。また一緒に何かできたらいいな」。

 同曲はブルゾン出演のNTTドコモのCM曲としても流れている。異国の地で曲が独り歩きする状況について「最高です!」と満面の笑みで喜ぶ。

 13年のキャンペーン来日まで、日本について「何も知らなかった」という。日本人ファンの急増もあり、今はインターネットの翻訳機能を使い、ツイッターを時々、日本語でもつづる。

 米南部テキサス州で生まれ、マイアミに移住する12歳ごろまで過ごした。趣味で多様な音楽に触れた。「子供の時はカントリー音楽。それからR&Bに入って、ロックが一番好きではなかったけど、やっぱりクールだなと。ヒップホップ、ジャズに入ったりした。(カントリー歌手の)ジョージ・ストレイト、マイケル・ジャクソン、ニーヨが好きでした」。

 10代前半、人気歌手の曲をカバーした映像をユーチューブに次々と投稿した。12年にデビューするまで累計再生回数は1億回以上。グラミー賞歌手ジャスティン・ティンバーレイク(36)でさえ、デビュー前の再生回数は約5000万回だったため、たちまち注目の存在となった。「テキサスの小さな田舎町で育ち、何もすることがなかった。小さいころになりたかったのはカウボーイだった。楽しみとして投稿したんだ。徐々に再生回数が増え、『あっ、これは広げることができるな』と気付いた。自然な展開で趣味が仕事になりました」。

 日本では思わぬ形で知名度を上げたが、米国ではマクドナルドのCMに出演、高級ブランド「ドルチェ&ガッバーナ」のショーで何度もライブを行うなど、世界的にもブレーク中だ。「アルバムも出したい。ツアーをもっとガンガン回りたい。企業とタイアップしたり、いろいろなデザイナーとコラボしたい。日本では今よりビッグな会場、アリーナやスタジアム級でライブをやりたい」。やりたいことは、あふれるほどある。【近藤由美子】

 ◆オースティン・マホーン(Austin Mahone)本名オースティン・カーター・マホーン。米テキサス州生まれ。10年ユーチューブに動画投稿を始め、12年に全米デビュー。13年テイラー・スウィフトの全米ツアーのオープニングアクトに起用され話題に。ツイッターは970万人、インスタグラムは1000万人以上のフォロワーがいる。ファンは「マホーミーズ」と呼ばれている。

 ◆ブルゾンちえみ「キャリアウーマンネタ」 ブルゾンがイケメン2人組「with B」を従え、シャツに黒いミニタイトスカートを合わせたキャリアウーマン風のいでたちで「花は自分からミツバチを探しに行きますか? 探さない。待つの」などと上から目線で女性向けに恋愛指南。最後に「地球上に男は何人いると思ってるの?」と問いかけて「35億」と自分で答えるパターンで笑わせる。