<明治安田生命J2:清水3-1山形>◇第31節◇11日◇アイスタ
J2清水は3-1で山形に快勝し、リーグ再開戦を白星で飾った。前半ロスタイムにMF枝村匠馬(29)が先制点を挙げ、後半29分にはFW金子翔太(21)の公式戦4戦連発でリードを広げた。同37分には肋骨(ろっこつ)4本骨折の重傷を乗り越え、3カ月ぶりに復帰したエース大前元紀(26)が直接FKでダメ押し。激しくなるJ1昇格争いに向け、チームの勢いは加速している。
決めるべき2人が決めた。前半は枝村のゴールでリードを奪うと、後半29分には、金子が輝きを放った。MF白崎凌兵(23)のボールを受け、中央から右足を振り抜いた。「とにかくゴール前にいる時間を長くしてゴールを狙いたい」と意気込んで臨み、公式戦4戦連発の一撃を決めた。
金子はFW大前が6月に負傷して以降、頭角を現した。前線からのしつこい守備を持ち味に、FW鄭大世(32)を生かしてツートップの一角を担うようになった。今月8日に大前が実戦復帰した際には「正直不安」と話していたが「ポジションを譲るつもりはない」と言い切った。そして、この日も結果を残した。「ベンチに10番が見えたので僕(が交代)かなと思いました。その前に決めたかったので良かったです」。
同32分、金子に代わって大前が出場した。サポーターの大歓声に迎えられながら3カ月ぶりの公式戦復帰で、いきなり魅せた。同33分に右足でミドルシュート。同34分には絶妙なトラップで抜け出し、相手DFの一発退場を誘発した。その自ら獲得したFKで、最高の輝きを放った。
同37分、短い助走から右足を鋭く振り抜いた。相手の壁の頭上を越えたシュートはゴール右隅へ。本人いわく「完璧だった」キックで、ネットを揺らした。ピッチに立ってわずか5分での衝撃。アイスタのスタンドが揺れ、選手、関係者が歓喜し、大前は感謝を口にした。「このユニホームを着て、ここに立てることは本当にうれしいこと。いろんな人のおかげで帰ってくることができました」。
約3週間ぶりの一戦でチームは、さらに勢いづいた。だが、この日は上位4チームも勝ち点3を挙げ、順位は5位のままだ。自動昇格圏の2位松本とは、勝ち点6差。残り11試合、とにかく勝ち続けるしかない。【神谷亮磨】