「ゆなすみ」公式練習に見えた2人の関係性
「ゆなすみ」こと長岡柚奈(19)、森口澄士(22)組(木下アカデミー)が11月15~17日に行われたグランプリ(GP)シリーズ第5戦フィンランド大会に出場し、合計171.80点で、出場8組中6位となりました。
初の海外GPシリーズで、フリー自己最高120.05点をマークするなど健闘。51.75点にとどまったショートプログラム(SP)から立て直し、大きな収穫を得ました。
結成2季目になり、絆も深まりつつある2人。公式練習の様子からも2人の関係性がうかがえました。(敬称略)
フィギュア
公式練習を見て浮かんだ疑問
およそ6分間―。30~40分の公式練習中に、2人が分かれて調整していた時間だ。
私は、練習を見ていていつも気になっていた。ほかの多くのペアは2人そろって技の確認をする中、ゆなすみの時間の使い方は独特。リフトやスロージャンプなどを確認した後は、森口がブライアン・シェールズと熱心に会話を交わす一方、長岡はほとんど止まることなく1人でぐるぐるリンクを回っている。
「男性は土台になるので、男性の方が確認することが多いんじゃないですかね?」。関係者との会話の中で「結成してから1年半くらいだし、そういうものなのかも…。それとも、森口選手が英語をマスターしていて、長岡選手に伝えていたりするとか?」と勝手な想像を巡らせているうちに、最初はほんの小さな違和感に過ぎなかった疑問は、どんどん大きく膨れ上がっていった。
なぜ―。
ヘルシンキでも同じルーティンを行うゆなすみを前に、私はストップウオッチを握りしめながら、2人の顔を交互に見比べていた。
「本番になったらどうしても…」
11月15日。演技内容に直接関係がない素朴な疑問を、なかなかぶつけられないまま、大会の幕が開いた。この日は、男、女、ペア、と3競技のSPが揃い踏み。
喜び、悔しさ…。試合直後の、新鮮で、素直な選手の思いを受け止めてきた私が、この日最後に見たのは、ゆなすみの暗い表情だった。SPの得点は51.75点。前週の第4戦NHK杯でマークした60.32点には遠く及ばない得点に落ち込み、8組中8位発進となった。
演技後すぐに行われた囲み取材では疑問をぶつけられるはずもなく、初の海外GPでの結果の受け止めと、フリーに向けた意気込みなどを訊ねるだけにとどまった。
本文残り73% (2447文字/3355文字)

大阪府泉大津市出身。2022年4月入社。
マスコミ就職を目指して大学で上京するも、卒業後、大阪に舞い戻る。同年5月からスポーツ、芸能などを取材。
-
フィギュア【柚木心結〈下〉】めぐり会えたパートナー 選択は間違っていなかったと確信した日
【柚木心結〈下〉】めぐり会えたパートナー 選択は間違っていなかったと確信した日 日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週月曜日…
竹本穂乃加
-
フィギュア【柚木心結〈中〉】ペア「みゆしょー」としての日々 大切な元パートナーへの思い
【柚木心結〈中〉】ペア「みゆしょー」としての日々 大切な元パートナーへの思い 日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週月曜日に…
竹本穂乃加
-
フィギュア【柚木心結〈上〉】無邪気に駆ける姿は、かわいいかわいい「怪物くん」からのスタート
【柚木心結〈上〉】無邪気に駆ける姿は、かわいいかわいい「怪物くん」からのスタート 日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週月曜…
竹本穂乃加
-
フィギュア【杉山匠海〈下〉】米国デトロイトで刻んだ金言 スケートとの縁を大切にこれからも
【杉山匠海〈下〉】米国デトロイトで刻んだ金言 スケートとの縁を大切にこれからも 日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週月曜日…
竹本穂乃加
-
フィギュア【杉山匠海〈上〉】スケート熱の高まり、アイスダンスへの挑戦 そして人生の選択
【杉山匠海〈上〉】スケート熱の高まり、アイスダンスへの挑戦 そして人生の選択 日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週月曜日に…
竹本穂乃加