【箱根駅伝story】関西トップ校は全国化をどう位置づけるのか 大阪経済大のリアル

関西から大阪経済大が、第100回箱根駅伝予選会へのエントリーを表明しました。ただあくまで最大の目標は全日本大学駅伝(11月、愛知)と位置づけます。箱根の特殊性、出雲との過密日程、1年の限定措置-。関東以外から箱根を視野に入れる大学の「リアル」がここにあります。

陸上

<全国に門戸、第100回箱根駅伝 西の挑戦者たち>

練習する大阪経済大の選手たち

練習する大阪経済大の選手たち

箱根予選会へのエントリーを予定

まさか-。大阪経済大・陸上部長距離パートの木村哲也ヘッドコーチ(34、HC)は、体が硬直した。

昨年6月、全日本大学駅伝関西地区予選会。大学史上初、トップ通過。思いもよらぬ言葉が脳内をかけ巡った。

「予選を通過してちょっとずつ順位を上げていけばいいかなと思ってたんですけど。いきなり1番とっちゃったんでね」

当時の衝撃を思い起こして冗談っぽく笑い、でも、次の瞬間には「今年が勝負だと思ってます」と顔を引き締めた。

春。歓喜の瞬間から約11カ月がたったグラウンドは、静寂に包まれていた。刷新されたメンバーが列を成し、淡々と足を前に運ぶ。わずかな息づかいだけが、彼らの人間らしさを担保していた。

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スポーツ

竹本穂乃加Honoka Takemoto

Osaka

大阪府泉大津市出身。2022年4月入社。
マスコミ就職を目指して大学で上京するも、卒業後、大阪に舞い戻る。同年5月からスポーツ、芸能などを取材。