カカ大丈夫か?前日練習でボール触れず
- ACミランのカカはスパイクを脱ぎミニゲームを見つめる。左はネスタ
ACミランMFカカ(25)が、ぶっつけ本番でクラブ世界一に挑む。今日16日のクラブW杯決勝でボカ・ジュニアーズと対戦する。準決勝(13日)の浦和戦で右足親指のつめを割ったカカは、15日の前日練習をランニングだけで終了。試合前2日連続でボールに触れなかった。ピッチでの戦術確認はできなかったが、本人は「大丈夫」と危機感を打ち消した。DFアレッサンドロ・ネスタ(31)はひざに違和感を訴え、途中離脱。ミランは攻守の要に不安を抱えながらも、悲壮な決意で世界一に挑む。
ボカとの決戦直前、ミランに異変が起きた。練習開始から30分後、元気に走り込んでいたカカが、メンバーから外れた。ピッチ脇に座り込み、スパイクを脱いでジョギングシューズに履き替えた。主力選手がハーフコートゲームでボールの感触を確かめる中、ボールに触れることなく最終調整を終えた。
2日連続してボールに触れなかった。ボカ戦を「ぶっつけ本番」でプレーすることになった。練習を終えたカカは、イタリア語で「ドマーニ(明日)? ベーネ(大丈夫)!、ベーネ!」と2回繰り返し、負傷の影響を否定。アンチェロッティ監督も「何も問題ない」と、先発起用する考えに迷いはなかった。
13日浦和戦で右足親指のつめを割った。後半23分にドリブル突破から決勝点をアシストしたが、勝利と引き換えにダメージを負った。ストップ、ターンという動きを繰り返すサッカーで、最も重力がかかるのは右足親指。シュートは足の甲でたたくインステップなら問題ない。しかし、じかに親指と接するドリブルには影響が出る可能性が高い。
しかし、ミランはあえてカカの強い精神力にかけた。昨季欧州CLから続く長い戦い。延長にもつれたセルティック戦で勝負を決めたのも、バイエルン、マンチェスターUを下したのも、リバプールに雪辱したのも、すべてカカの力があった。そして世界年間最優秀選手(バロンドール)を獲得。ここ一番でいつも神懸かり的な力を発揮するカリスマに、悲願の世界一を託すのは当然の流れだった。
「南米人の僕にとって、クラブW杯は特別な大会なんだ」。不運のアクシデントなど関係ない。カカの気持ちは絶対に折れない。少年時代からあこがれた夢の舞台で、カカがミランの最終ゴール目指して突っ走る。【佐藤隆志】
[2007年12月16日9時24分 紙面から]
- ボカ2点目はレデスマと訂正/クラブW杯 [17日01:07]
- ボカ監督がカカを絶賛/クラブW杯 [16日23:05](写真あり)
- 川淵会長が決勝戦を絶賛/クラブW杯 [16日23:02]
- ミラン世界一は通算4度目/クラブW杯 [16日23:01]
- ミラン監督「満足と誇り」/クラブW杯 [16日22:59](写真あり)
- ACミランが優勝カカMVP/クラブW杯 [16日22:14](写真あり)
- 浦和PK戦を制して3位/クラブW杯 [16日19:14](写真あり)
- ミランはDFネスタまで負傷 [16日10:40]
- ミランのアンチェロッティ監督は強気 [16日10:34]
- ミラン主将後継者にカカを指名 [16日10:34]
- ミランがカカと契約延長 [16日11:17]
- ミランの雪辱を信じる日本人 [16日10:38](写真あり)
- サヘル「浦和の分析できてる」 [16日10:39]
- ボカ魔の三角形でカカ封じ [16日09:24](写真あり)
- ワシントン涙の誓い点取ってサヨナラ [16日09:24](写真あり)