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日本代表候補選手インタビュー

自分を世界にアピールする大会に

高さと走力を併せ持ち、シュートの確実性も高い竹内譲次と公輔
高さと走力を併せ持ち、シュートの確実性も高い竹内譲次(上)と公輔(下)

 今の日本代表には有能で、世界に通じる可能性をもっている若手選手がいる。特に公輔、譲次の竹内兄弟。205センチの走れるパワーフォワードとスモールフォワードで、ゴール下だけでなく、ミドルシュートから3ポイントまで幅広い攻撃ができるのが強味だ。

 今回対戦するドイツ代表のエース、NBAマーベリックスのダーク・ノビツキーは、213センチの長身ながら走れて、外角シュートが打てる選手の代表例だが、竹内兄弟はノビツキーになれる可能性を秘めている。

 今大会には、NBAをはじめ世界各国のスカウトが集まり、将来性豊かな若手に目を光らせる。竹内兄弟には、彼らの視線にとまるようなプレーを披露し、日本にもこんな有望な選手がいるんだということを知らしめて欲しい。勝負にこだわって縮こまったプレーをするのではなく、失敗してもいいから伸び伸びと、思い切りプレーして欲しい。気持ち的には、すべて相手の頭越しにダンクを叩き込むような気持ちで、世界にはばたく第1歩として、存分に自分をアピールして欲しいのだ。

 クロアチア人のジェリコ・パブリセビッチ監督が就任して3年あまり。NBAブルズなどで活躍したクーコッチを大学時代に指導するなど、若手育成に定評がある同監督は、大型化、若返りを打ち出してチームを作り、強化に努めてきた。世界の舞台で勝利を挙げて欲しいのはもちろんだが、この短期間ではまだ、チーム全体を世界レベルまで引き上げるには至っていない。高さ、スピード、技術、ハングリー精神など他国並みとは言えないだろう。

 その中で、この2人はジェリコジャパンが生み、育てた「財産」だ。彼らがコートの中で輝けば、日本の好ゲームが期待できるだろうし、彼らの活躍がなければ、日本の快進撃はない。

 若いチームの中に、折茂武彦、節政貴弘らベテランが加わったのも心強い。キャプテンの古田悟とともに、98年世界選手権に出場し、力を出し切れなかった悔しさを知るメンバーだ。日の丸への強い思いを胸に、約4年ぶりに代表復帰したベテランと若手がうまく融合することで、チーム力が高まると信じている。バスケットボールの魅力を次の世代に伝えるためにも、日本の意地を見せて欲しい。

  • チュー中原
    チュー中原(本名・中原雄=なかはら・たけし)
     1966年11月10日生まれ。福岡県出身。専大ヘッドコーチ。89年に専大からいすゞ自動車入り。主将として4連覇を達成した後、99年に退社後、母校専大アシスタントコーチに就任、04年4月からヘッドコーチを務める。大学史上初の全日本大学選手権、関東リーグ戦を制すなど指導力に定評があり、テレビ解説でも活躍中。愛称は「チュー」。


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