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スーパースターインタビュー

 米国代表のキーマンは、「キング」の愛称を持つレブロン・ジェームズ(キャバリアーズ)だ。NBA歴3年の21歳で、日本なら大学3年生だが、プレーのみならず、風格、振る舞いはベテランの域に達している。「ポスト・ジョーダン」と期待され、高校在学中からナイキと7年総額9000万ドル(約104億円)の高額契約を結んだ男は、今季のNBAで初めて、レギュラーシーズン1試合平均30得点台をマーク。初出場したプレーオフでも同30得点台を記録して、チームリーダーとしても高い評価を受けた。世界にその実力を見せつけるため、日本で持てるすべての力を発揮する。(聞き手:真田薫)

金メダルのために戻ってきた

世界選手権で金メダル獲得を目指すレブロン・ジェームズ(AP)
世界選手権で金メダル獲得を目指すレブロン・ジェームズ(AP)

──世界選手権出場のため、またチームUSAに戻ってきたね

 うん。俺は前回(2004年のアテネ五輪)、金メダルを達成できなかったからね。戻ってくる必要があったんだ。目標を達成できないことは、嫌いだよ。それに、国を代表するということは、光栄なことだから。やむを得ない事情がない限りは、参加したいと思う。

──この夏は、キャバリアーズとの契約も延長したし、プレーオフでも将来につながる良いシリーズを展開した立役者になったね

 キャブス(キャバリアーズ)には、素晴らしい契約を結んでくれて本当に感謝している。勝てるチームだと思うし、チームメートも素晴らしい。そして何より、俺にとってホームタウンにいられて、家族や幼なじみの近くにいられることは、とてもうれしいよ。チームに早くチャンピオンシップをもたらせるよう、貢献したいね。まあ、その前に、ここで金メダルだ。

──前回五輪での反省点は?

 正直言って、あのときの俺たちは、オリンピックがどれだけ大きなものか、理解していなかったと思うんだ。だれもが「NBAの試合よりは重要じゃない」という雰囲気だったように思うけど、それは正しくないよね。チームとして、一丸になっていなかったような感じだった。でも、今回は新しい年齢層、的確なロースターで、メンバーみんなが世界選手権を勝ち抜くために必要なものは何かを知ってると感じる。個人ではない、チームが勝つことが大切。

──今度のチームは、メンタル的にも、チームメート同士の関係においても、状態は良いと?

 皆が同じ気持ちでここに来て、同じ気持ちでプレーし、同じ気持ちでここにいるのが素晴らしい。だから、俺たちは大丈夫だ。俺たちは、世界選手権に向けて、日ごとにお互いがより近い関係になり、一体となっていると感じる。毎晩戦いたい、と思うぐらいだね。

──ドウェイン、カーメロ、あなたのトリオがまた揃ったよね

 俺たち、また一緒にここに戻ってくるって約束してたからね。それぞれがお互いの持ち味を発揮して、勝利に貢献したいね。みんないいやつらだし、また一緒にプレーできるのが楽しみだよ。

俺がリーダー、ムード作りも任せて!

特製シューズで今大会に登場!
世界選手権や代表への思いを語るレブロン
 レブロン・ジェームズが特製シューズで歴史を刻む。レブロンのシグネチャーシューズのひとつがナイキ「ZOOM 20-5-5」。この名前はルーキーイヤー(04年)にレブロンがNBA史上3人目となるシーズン平均20得点、5リバウンド、5アシストという記録を打ち立てたことに由来する。
 今大会で使用するUSカラーの「ZOOM 20-5-5」は、スピードとパワーを併せ持つジャームズのプレースタイルをサポートする。フォアフット(足の先の部分)の屈曲性はスピードを、かかとから足首にかけてのホールド製はパワープレーでの安定感を意識して作られている。また2本のベロクロストラップはデザイン的にアクセントとなるとともに、選手の足を的確に包み込む。このシューズは9月4日に一般発売される予定になっている。

──誰がまず、チームの団結に一役買ってるの?あなた自身、もしくは周囲が変わった点は?

 俺さ(笑い)。

──あなたは、陽気で皆に好かれる性格のようだよね

 楽しいのが好きだし、あまり人見知りもしないたちなんだ(笑い)。みんなが俺と付き合ってくれるのには感謝してるよ。NBAプレーヤーたちはやっぱり、人格的にもグッドな人たちばかりだから、リスペクトを忘れないようにしてるんだ。

──NBAに入ってからの友人たちだけでなく、ホームタウンの幼なじみも大事にしてると聞くけれど

 俺は、華やかなセレブライフを楽しむというよりは、ファミリーや親しい人たちと心和む時間を過ごすほうが好きなんだ。いつもと変わらず、俺と友人でいてくれる仲間は、一生大事にしたい。

──神童と呼ばれて、高校からNBAに鳴りもの入りで入り、オールスターMVPも既に獲得……常に“スター”だったあなたも、ここではプレータイムもぐっと減るけれど…

 俺は自分のことを“スター”だとか“ヒーロー”だとか、そういう風には見ないようにしている。いつもいつも、自分のゲームをするだけ。自分の才能やスキルをすべてコートに置いてくるだけだ。それが、俺のビジネスを完遂することにつながる。フル出場しなかろうが、ベンチスタートだろうが、そんなことは気にならないよ。ここには、ベストチームからのベストプレーヤーたちが集まってるんだ。みなが一緒に同じコートに立つことなんて当然できないんだし。みながそれぞれお互いのことを考慮して、自分の番が回って来たらベストを尽くす。それがここでやらなければいけないこと。こんなにたくさんの凄腕たちが集まってるんだから、俺が1人でフルにプレーしなければならない理由は何もないよ。みなが自分の才能を披露しあっているのを、自分がベンチに座って見られることも、とても楽しいしさ。

──では、ここではゴー・トゥ・ガイでなくてもいいと!? このチームでのあなたの役割とは?

 チームUSA入り2度目の俺としては、みんなの志気を高めるのに貢献すること、そして、自分がゲームに出たら、リラックスした状態で自分のプレーをすること、それだけ。得点でもパスでもリバウンドでもブロックでも、自分にできることは何でもやるさ。

準備万端、俺たちのプレーを楽しみにしてくれ

ラスベガスでのキャンプでドリブルをして体をほぐすレブロン・ジェームズ(AP)
ラスベガスでのキャンプでドリブルをして体をほぐすレブロン・ジェームズ(AP)

──この夏は、通常のオフシーズンの練習だけではなく、この大会のための特別自主練習もしたんだって?

2セッションね。クリス(ポール)とかもだ。俺はやつにも言ったんだ、「ヘイ、この夏はいいコンディションでいかなきゃだぜ」って。2セッションは、アメリカが「勝利の乾杯」をするためのもの。

──中国から始まって、韓国、日本での本戦。長いアジア遠征になるね

 僕は、去年の夏もアジアへ行ったからね。みんなが良くしてくれたよ。僕の家族、僕自身、そしてナイキに対しても…。今回は、また気持ちを新たにして臨みたい。海の向こうのさまざまな国々とのゲームは、また違った面がたくさん見えるだろうからね。長旅だけど、楽しいよ。今のところ、今回の中国もとても良かった。エキシビションゲームにも勝つことができたし、新しい人々に出会い、新しい友人ができた。そして自分たちのスキルを、今まで知らなかった世界の、知らなかった人々に披露できるってことは、素晴らしい。

──再びの日本でもあるよね

 前回の日本も良かったからね。アジアの人々は、本当に俺たちを大歓迎してくれるから、とてもうれしいんだ。日本の人々にも、感謝を表したいし、もうすぐそこへ行く俺たちを、楽しみにしててくれ!



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