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遼クン屈辱の41位/全英オープン予選

第2ラウンド、11番、パターでバランスをとり足の筋肉を伸ばす石川遼
第2ラウンド、11番、パターでバランスをとり足の筋肉を伸ばす石川遼

 【シドニー(オーストラリア)5日=大石健司】石川遼(16=パナソニック)が待望のプロデビュー戦で屈辱を味わった。通算4オーバーの41位に終わり、上位4人までに与えられる7月の本戦切符を逃した。第1ラウンドでは1アンダーの10位と好発進も、第2ラウンドで崩れ、予選突破ライン(5アンダー)に、9打も届かなかった。持ち味のドライバーショットが乱れるなどプロ初戦の重圧にも飲み込まれ、ほろ苦いスタートとなってしまった。

 打ちのめされた。遼クンが、寂しげな笑みを浮かべ約100人の日本人ギャラリーとメディアの取り囲む18番をホールアウトした。「ものすごく、悔しいです。まだ(全英に出場できる)チャンスは残っているけど、今日のところはゴルフの神様に『まだまだお前には、早い!』と言われた気がする」。自分に言い聞かせるように、1時間の休憩を挟み合計約9時間の苦難の36ホールを総括した。

 一瞬だけ、夢の扉に手を掛けた。前半の18ホールを終えて1アンダーの10位にいた。後半最初の1番で、バーディーとし2アンダー。9人が並ぶ4位グループに浮上した。このままの展開なら順位決定プレーオフという流れをつかんだ直後の2番で、第1打が左の林に飛び込む。大木の裏からのリカバリーショットが右のラフまで突き抜けて痛恨のダブルボギー。そこから明らかに集中力を欠き、ズルズルとスコアを落とした。「スコアだけ見れば(4位の)圏内でしたけど、圏外だったんでしょうね」と自虐気味に笑った。

 プロゴルファー石川遼になって初の試合。「あまり意識はしませんでした」と言うものの、周囲の過大な期待、そして、自分自身に課した責任の重圧に耐え切れなかった。序盤から自慢のドライバーショットが左に曲がり、苦しんだ。オフから練習に励んだアイアンとアプローチのさえで大崩れはしなかったが、綱渡りのラウンドが続いていた。コーチで父の勝美氏(51)が「やはりプレッシャーでしょう。思い切り振り切れず手打ちになって、全部フック系の球が出た。何か重いものを背負っている感じでしたね」と解説した。

 1週間前から現地入りした。日本人メンバーの協力で、他の出場者の誰よりも入念な準備を整えたはずだった。しかし、神経をすり減らす真剣勝負の2ラウンドの疲労は、想像を超えていた。「体力ないですね。2ラウンド目から、ふくらはぎと太ももの裏がつりそうで、思うようなスイングができなくなった」。世界最年少でツアー優勝した昨年5月のマンシングウェアオープンKSB杯の最終日も36ホール。しかし、あの時とは重圧が違った。

 それでも、最後まで全力を尽くした。2ラウンド目の11番では豪快に2オンに成功し、プロ初イーグルを奪取。17番ではグリーン前のマウンドに当てたボールを1メートルに付ける技で沸かせた。「何もないまま終わらなくてよかった。絶対に、この試合を忘れたくない」。屈辱を胸に、3日後のハワイ・パールオープンでのリベンジに挑む。

[2008年2月6日9時4分 紙面から]

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