このページの先頭



ここから共通メニュー

共通メニュー


ホーム > スポーツ > ニュース


スポーツメニュー

関東学院大ラグビー部春口監督が辞任

辞任した春口広監督
辞任した春口広監督

 関東学院大ラグビー部の春口広監督(58)が4日、部員が起こした大麻事件の責任をとって辞任した。起訴された元部員以外に12人の部員が大麻吸引を認めるなど事件が広がりを見せる中、6度の大学日本一に導いた名将が指導現場から身を引いた。この日、大学側は同事件の調査対策委員会を開き、来年3月末まで練習を含む一切の部活動を停止するなどの処分を科した。管轄の関東ラグビー協会はこれを受理することを決めたが、再発防止への抜本的な対策に欠けた感があるのは否めない。

 春口監督が関東学院大監督に就任したのは74年だった。以来33年間で当時は関東大学リーグ戦3部だったチームを早大と並ぶ常勝軍団に育て上げた。その名将が辞任に追い込まれた。11月8日、元部員2人が逮捕された時も辞任を申し出た。「残された約150人の部員が路頭に迷う」と大学側から慰留されて翻意。しかし、事件が部の存続さえ危ぶまれるほど発展した今、最後の決断をせざるを得なかった。

 神奈川県内の金沢八景キャンパスで行われた大学側の処分発表に春口監督の姿はなかった。心臓に持病を持ち、心労も手伝ってか狭心症で入院中。病床から関係者を通して松田和則学長に辞表を提出した。本田耕一副学長は「学長は当分の間の指導もあるので慰留したが、本人の意思が固く、受理した」と説明した。

 事件発覚以降、春口監督は合宿所に出向き、部員一人一人に事件への関与を確認したという。その時は全員が否定。だから、ショックも大きい。この日、午後4時すぎ、関東協会に自ら電話で辞任の旨を伝えた。電話に出た貴島健治副会長に「すべて私の管理責任です」。同副会長は「声は弱々しかった」が、決意の強さは感じられたという。水谷真理事長は「150人以上の部員全員を日本一に向けさせるのは難しかったのではないか」と言った。

 春口監督には卓越した指導理論と情熱があった。上下関係や慣習を好まず、奔放さがチームカラーになった。トライをして踊ってしまった選手をとがめる協会関係者に「選手の自由」と言い放ったことも。その名将を失った。後任監督は白紙。来年3月末まで練習も許されず、再生にはいばらの道が待っている。

[2007年12月5日9時8分 紙面から]

  • エヌスクへ

【PR】

関連情報

最新ニュース

記事バックナンバー

「関東学院大ラグビー部春口監督が辞任」に関する日記

  1. エヌスクユーザーなら、自分の日記をこのページに  できます。
  2. まだエヌスクに登録していない方は こちらで新規登録 ができます。


このページの先頭へ