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馬術67歳が日本最年長の五輪選手へ

 五輪史上、日本人最年長選手が誕生する。3月で67歳になる馬術の法華津(ほけつ)寛が、31日の北京五輪馬場馬術団体の出場権を争う東南アジア・オセアニア地区の審査会(フランス)に日本のエースとして出場する。23歳だった64年東京五輪以来44年ぶりの出場が決まれば、ソウル五輪馬術代表の井上喜久子の63歳を上回る日本最高齢記録になる。明日26日、拠点のドイツからフランスに移動する。

 日本の五輪史に、新たな1ページが加わろうとしている。北京五輪出場が決まれば、史上最高齢の67歳。だが、法華津の心は穏やかだ。「年齢のことを言われても、言われなくても…。それが、このスポーツのいいところだからね。年を取っても、若い人と互角にやれるんですよ」と話した。

 中学1年から乗馬を始め、今年で54年目。経験、調教、技術などが生きる馬場馬術だが、若いころと事情は違う。「この年になって、馬から落ちてケガをすると終わり。だから、気を付けています」。と言いつつも騎乗技術は超一流で、大学生の時にケガをして以来、馬術での故障はない。今でも筋力の維持に努めるが「やりすぎると、体に問題が出てきますから。体をこわさないように」と笑う。

 64年の東京五輪に出場。国立競技場で行われた障害飛越で40位だった。84年ロサンゼルス五輪は補欠、88年ソウル五輪は、馬が検疫に引っ掛かり、断念した。北京の舞台に立てば、日本最高齢の記録だけでなく、44年ぶりの出場という世界でも異例の偉業になる。

 ソウル後は、欧州を拠点に競技会に出場しなければ、五輪出場権を得ることは選考システム上、不可能になった。そして5年前、医薬品会社の社長業から引退。妻と娘を日本に残し、ドイツ・アーヘンに拠点を移した。欧州で腕を磨き、06年12月、現在の愛馬ウイスパー(11歳牝馬)に出会った。昨年7月の国際大会(フランス)で優勝し、同8月の日本代表選考会を11人馬中トップで通過した。

 同年代の多くは、もう引退した。「仲間は、僕が続けているのを知っている。まだやっているのかと思いながらも、受け入れてくれます。『じじの星』になりたいですね」。体重は、大学卒業時と同じ62キロ。年は取っても、気持ちと体はまだアスリートだ。

 「幸せなことに、今でも少しずつうまくなっている感じを持ちながらやっています。だから、続けられるんでしょう」。明日26日、フランス入りする。団体4人の一員として、愛馬とともに北京に挑戦する。

[2008年1月25日9時5分 紙面から]

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