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男子も散った韓国に3点差/ハンドボール

五輪出場を決め喜び合う韓国の選手たちを尻目にうなだれて引き揚げる宮崎
五輪出場を決め喜び合う韓国の選手たちを尻目にうなだれて引き揚げる宮崎

<男子ハンドボール北京五輪アジア予選:韓国28-25日本>◇30日◇東京・代々木第1体育館

 日本男子の五輪切符は持ち越しとなった。やり直し開催となった北京五輪アジア予選で、日本代表は25-28で韓国代表に敗れた。エースの宮崎大輔(26=大崎電気)がチーム最多の5得点を挙げるなど、終盤追い上げたがあと一歩及ばなかった。対韓国戦は16連敗。20年ぶりの五輪出場は5月の世界最終予選(場所未定)で再挑戦する。この日は1万人を超える大観衆を動員。日本は男女ともに韓国に敗れる残念な結果になったが、社会現象となったハンドボール熱を次につなげる。

 負けた。そしてエースの宮崎は泣いた。敗れたのは悔しい。しかし、大観衆の声援に感動した。初めて判定を気にせず戦えたこともうれしかった。「負けたのは悔しい。でも終わった後、周りを見たら全員が立って拍手をしてくれた」。そう話すと、涙で言葉が詰まった。

 徹底マークされた。ベストのプレーができなかった。それでも「前しか見ていなかった」。95センチの跳躍力を持つ華麗なジャンプシュートなどでチーム最多の5得点を挙げた。守護神GK坪根もゴールを死守した。14本のシュートをセーブ。DFも体を張った守備で203センチの韓国のエース、尹京信を2得点に抑えた。

 それでも勝てなかった。わずか3点差。前半のミスが命取りになった。6-7で日本がパスミス。韓国の白元■にカウンターで決められ、差が2点に広がった。「追う展開になった。最初に気持ちで少し負けていたのかも」。宮崎の目に悔し涙がにじんだ。好守の流れを攻撃につなげられなかった。

 会場は1万257人の大観衆で埋まった。韓国応援団の赤を除けば、会場がジャパンブルーで染まった。「ハンドボールメジャー化宣言」をうたい、率先してメディアに露出してきた宮崎も「鳥肌が立った」。マイナー競技が初めて世間の注目を浴びた。チャンスは生かせなかったが「たくさんの人にチームは力をもらった」と話した。

 初めて経験する公正な笛のもとでの試合だった。審判は2人のフランス人。アジアでの代表戦で、判定を気にせず試合に集中したのは初めてだった。9月のアジア予選では不可解な「中東の笛」の影響で3位に終わった。「これはスポーツじゃない」と吐き捨てた。「今日は最高のジャッジだった」。それだけに真っ向勝負で負けた悔しさが身に染みた。

 五輪出場は5月の世界最終予選に持ち越された。ただアテネ五輪金メダルのクロアチア、同銅メダルのロシアらと同組の中で、出場権を得る上位2カ国に入ることは、韓国に勝つ以上に厳しい戦いとなる。酒巻監督は「モンスターチームが相手。もう少し個人技を上げないと」と、残る4カ月での再強化を明言した。

 アジア再予選が決まってから、怒とうの44日だった。市原副会長は「この流れをつないでいけるかが日本のハンドボールの浮沈にかかっている」と話す。中東の笛に泣かされてきたマイナー競技が、この日を機会に大きく羽ばたこうとしている。【吉松忠弘】

※・・・■は吉が2つ

[2008年1月31日9時29分 紙面から]

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