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白鵬3連覇へ王手、千秋楽大一番/初場所

琴光喜(左)を上手投げで土俵にたたきつけた白鵬(撮影・神戸崇利)
琴光喜(左)を上手投げで土俵にたたきつけた白鵬(撮影・神戸崇利)

 心の中の相手は、土俵下にいた。白鵬は出番を待つ朝青龍に、豪快な投げを見せつけて大きく息を吐いた。勝ち残りで土俵下に座っても表情は硬い。場所前から熱望し、「調子いいんじゃないですか」と評する先輩横綱との千秋楽相星決戦。風呂から出ても笑顔は出なかった。

 琴光喜には先場所千秋楽、下手投げで転がされた。5度目の優勝に水を差され、締まりのない結末で周囲に朝青龍不在を嘆かせた。「先場所のことは頭にあった。気合入りました」。鋭い踏み込みで右を差し、一気に寄って出た。巻き替えて逆襲した琴光喜を、右腕で振り払うように投げつけた。

 前日13日目の魁皇戦。仕切りで2度も目線を上に送った。視線の先にいたのは、正面でテレビ解説をしていた熊ケ谷親方(元前頭竹葉山)。打ち出し後、同親方とステーキを食べに出かけると「親方、解説してましたね」と笑ったという。横綱4場所目。緊張感をコントロールできるようになった弟子に、同親方は「2場所連続で優勝したのが大きい。落ち着いてるよ」と目を細めた。

 苦しんでいた腰痛も気にならない。この日、3日ぶりに行う予定だった整体師によるマッサージを「あと2日。今日はいいです」と断った。「いい緊張感でできている。自分のすべてを出し切る相撲が取れればいいです」。気力は充実している。朝青龍に注目が集まった今場所。東横綱として、脇役で終わるつもりはない。【近間康隆】

[2008年1月27日9時6分 紙面から]

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