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早稲田スポーツ速報

バスケットボール部男子、まさかのベスト16どまり
男子第55回、女子第50回、全日本学生選手権 (12月8日〜14日 国立代々木第一体育館ほか)

 無常にも鳴り響く試合終了のブザー、うなだれる選手たち。
初の1部リーグで手に入れた「やれる」という自信を携えて臨んだインカレで、まさかの延長戦での敗北。バスケットボール部男子は、あまりにも早すぎるベスト16敗退という事実をただ受け入れるしかなかった。
 
 相手は春のトーナメントで圧勝した東海大。しかし、秋のリーグ戦では2部で優勝するほどの実力をつけてきたチームなだけあって侮れない。村山範行(人4)も「とにかく相手のペースに合わせないことが重要」と話していたが、その言葉に反して、開始から東海大にペースを握られる。早大はチーム、ひいては大学界のスコアリーダー・朝山正悟主将(人4)の体調が優れない上に、もう一人のポイントゲッター・木賢伸(人2)をケガで欠き、攻撃のリズムがつかめない。9点ビハインドで迎えた後半開始直後、今度はディフェンスの要であり、チームの精神的支柱でもある村山が4つ目のファウルを犯し、ベンチに下がらざるを得ない状態に陥る。一気にトーンダウンするかと思いきや、リーグ戦で著しい成長を見せた菅原洋介(人2)、高島一貴(教2)を中心に、早大ならではのへばりつくような厳しいディフェンスがようやく機能した。激しいボディコンタクトで相手の動揺を誘い、ミスを見逃さずスチール、パスカット。最終ピリオド残り2分、木村行秀(社3)のシュートでとうとう同点においつくと、高島が果敢にゴール下を攻め、立て続けに相手のファウルを奪う。高島はこのファウルで手に入れたフリースロー6本を全て得点し、選手の表情が輝く。勝敗は決したかのように見えた。

 しかし、試合はまだ終わっていなかった。残り4秒、東海大・池田が3ポイントシュートを決め、同点に。菅原のシュートはむなしく宙を舞い、延長戦に突入。あと4秒、たったの4秒で勝利を手にすることができたはずなのに…村山がファウルアウトし、守れない、朝山が徹底的にマークされ、得点できない。4年生の奮闘も最後は及ばず、最後は相手のファウルを期待するのみのシュートを乱発し、試合は終わった。

 朝山主将は最後の瞬間をベンチで迎えた。そして誰よりも早くロッカールームに入った。去年のインカレでは得点王に輝き、先のリーグ戦では得点王と3ポイント王の二冠に輝いたエースの最後の挑戦はあっけなく終了。しかし「(応援している)皆さんのおかげで気持ちよくバスケットができた。感謝しています。」との言葉に、嘘は見えない。「悔いのないバスケットをしてほしい」という願いは、痛いほど伝わっている。新チームはここからまた頂点を目指すだろう。偉大なエースのわすれものを手にするために。

◆記録
2回戦 早大○97-64●神奈川大
3回戦 早大●78-87○東海大
※ベスト16


剣道 新人戦ベスト8に終わる
第4回関東女子学生新人戦大会(11月29日 東京武道館)

2週間前の新人戦で優勝した男子剣道部が歓喜の涙を流した東京武道館に、女子剣道部の悔し涙がこぼれ落ちたー早大は準々決勝で国学大に逆転で敗れ、ベスト8という結果に終わった。

早大は2回戦から登場。初戦で一人少ない成城大と対戦し、不戦勝を含む5―0と完勝した。駒大と対戦した3回戦でも決め手に欠くものの、2―0で勝利。続く4回戦では日女体大と対戦。副将戦で高嶋郁美(一文1)がメンを取られ一本負けするが、何とか逃げ切り、2―1で勝ち、準々決勝にコマを進めた。

そして、ベスト4進出をかけた準々決勝・国学大戦。勝負の流れはひとつの反則で変わった。先鋒・樋口佳耶(社1)が引き分けるも、次峰・岩本美和(社1)がドウで、中堅・岡田小糸(法1)がコテで一本勝ちし、2―0と有利な状況で副将戦に。早大の副将は4回戦で一本負けした高嶋。高嶋は終始相手に押され、反則を犯してしまう。それで動揺したのか、またもや反則をしてしまい、反則2回で規定により一本を取られてしまう。結局、反則が響き、高嶋は一本負け。これで流れは国学大に変わった。2―1となり、決着は大将戦にもつれこんだ。大将戦では宮本
若菜(社2)が登場。引き分けでも準決勝進出が決まる有利な状況であったが、勢いに勝る相手に手がつけらず、コテを取られてしまう。続く2本目もメンを取られ二本負け。その瞬間、早大の準々決勝敗退が決まった。

試合後のミーティングで選手の顔は一様に暗かった。特に準々決勝で流れを国学大に変えるきっかけを作ってしまった高嶋は責任を感じたのか、ひどく泣いていた。今大会は高嶋にとって、そして女子剣道部にとって、苦い経験となった。しかし、この経験は決してムダにはならない。今大会の全試合で大将を務めた宮本は「気持ちの面が甘かった。二度とこんな悔しい思いをしないように日頃の稽古をしっかりやりたい」と今後へ向けて意気込みを語った。今度は歓喜の涙を流すために、女子剣道部は今日の悔しさを忘れはしない。

◆記録
2回戦  成城大●0-5○早稲田大
3回戦  駒澤大●0-2○早稲田大
4回戦  日本女子体育大●1-2○早稲田大
準々決勝 早稲田大●2-2○国学院大(本数負け)  ベスト8

◆コメント
宮本若菜(社2)
1年生4人ががんばってくれてたのに、2年生の自分ががんばれなかった。悔しかったです。(男子の優勝は)最初はプレッシャーに感じたけど、次第にいい刺激になっていった。男子のみんなも応援してくれました。


ウエイトリフティング インカレ女子団体で3位入賞!
第4回全日本大学対抗女子選手権 弟49回全日本大学対抗選手権 12月5、6日 神奈川・磯子スポーツセンター

 昨年4位の雪辱をはらした。女子団体で昨年の順位を1つ上回る3位入賞。大会前から目標としてきた順位に手が届き、ここ3年で一気に全国トップレベルまで上り詰めた。その3年間、ウエイトリフティング部女子を支えてきたのが目取真奈都紀(社3)だ。「私が1年の時は(出場選手が)私1人だけでした。それを考えるとほんと涙の出るような。みんなに感謝です」と、全員で勝ち取った成績を噛み締め、チームメイトを称えた。出場選手4人とも個人総合3位以内に入賞する強さ。「1人1人がやってチームとしての結果がついてくる。」(垣内理美=教2)と全員の安定した実力に自信を持った。上にいるのは日体大と立大。差は小さくないが、向上心が止むことはない。

 また東日本では団体3位と躍進した男子では、個人総合で武藤恭章(スポ1)が2位、朴徳貴(人3)が3位に入るなど健闘を見せた。しかし大会前のオーバーワークなどから調子が振るわず団体7位に終わり、昨年の順位を1つ下げる結果となった。
 今大会では男女共に1〜3年生のみの出場で、来年も全員が残る若いチーム。来期は個人の力、そしてチーム力も一層強くなる。このアドバンテージを生かし、目指すものは現状より数段上である。

◆コメント
目取真
「みんながしっかり自分のやるべきことをできた。私が1年のときは(出場者が)私一人だけでした。それを考えるとほんと涙の出るような。みんなのおかげです。階級がちがってもみんなでがんばっていこうという姿勢で臨みました」
垣内
「(順位は)予想通り。自分の目標とする重さを挙げること。一人一人がやって、チームとしての結果がついてくる。今年は3位に入れたがもっと上を狙いたい。来年は強いチームになる」
河村
「(調子は)まあまあでした。チームの役割は果たせたと思う。体調は悪くなかったが、課題がたくさんある(成功する)本数が少なかった。今年は1つでも順位が上げられて良かった」
城内
「調整がうまくいかなくて調子はあまりよくなかった。自分がベストならもっと良い結果が出せたし、チームとしてももっと上にいけた。同階級に垣内さんがいて良い刺激になっている。(来年は)世界ジュニア選手権に目指してがんばります」
階級 氏名 スナッチ C&J 総合
58`級 河村麻衣子(社2) B67.5 B80 B147.5
69`級 目取真奈都紀(社3) B70 B87.5 B157.5
+75`級 垣内理美(教2) A80 A102.5 A182.5
城内史子(社1) B75 B100 B175
※数字の単位は`
※○数字は順位を表す


アイスホッケー 7年ぶり7度目の関東制覇!
関東大学リーグ戦 決勝(11月30日 東京・サントリー東伏見アイスアリーナ)

遂にそのときは訪れた。3―2、早大1点リードで迎えた第三ピリオド。明大怒涛の攻撃を、体を張った必死の守りで凌ぎ切った早大に7年振りの歓喜の瞬間はやってきた。試合終了のブザーが鳴った瞬間、一斉にベンチから飛び出した選手たち。それは目標に掲げてきた全員守備、全員攻撃が一つの完成型にたどり着き、飽くなき勝利への執着心と共に結実した、至福の瞬間だった。

 ほぼ満員に膨れ上がった東伏見アイスアリーナ。決勝の舞台。約二ヶ月に渡った氷上の格闘技は最後の決戦を迎えていた。会場の空気を包む異様な熱気に後押しされるかのように、試合は序盤から動き出す。まず口火を切ったのは早大。相手の反則によって得たパワープレーのチャンスを確実に活かす。6分48秒、キーパーが弾いたパックを#10田中豪がフリーで拾い、右45度の角度から狙い澄ましたようにシュートを放つ。「キーパーの位置を見ていたから余裕を持って決められた」という田中の価値ある先制点だった。勢いに乗った早大は、12分20秒にもルーキー#31大西伸明が技ありのゴールを決め2−0とする。流れは完全に早大に傾くかに思われた。だが、そこはさすがに昨年度二冠の王者・明大。このまま簡単に主導権を渡すほど容易な相手では無かった。それまでは動きにやや鈍さも感じられたが、思わぬ二点のビハインドで眠れる獅子がようやく目を覚ます。王者のプライドをかなぐり捨てるような捨て身の攻撃に、今度は早大が押し込まれる。体を投げ出してまでの懸命の守りで応戦するも、16分17秒、今度は敵にパワープレーのチャンスを活かされ、#2外崎に中央からのミドルシュートを決められ1点を返された。

 迎えた第2ピリオド。覇権を懸けたこのゲーム、試合は激しさを増していった。5分56秒には明大の点取り屋・#19石岡が冷静さを失いラフプレー。6分50秒に亘るペナルティを受け一時退場。攻撃の柱を欠いた明大も王者の意地かプライドか、必死のプレーでお互い一歩も譲らず一進一退の攻防を続ける。だが、先に点を動かしたのはまたしても早大だった。11分31秒、この男が貴重な3点目を早大にもたらす。#13小川将史、#24甲野俊也とつないだパックを、エース#11西脇雅仁が中央から抜け出し、最後は冷静にキーパーの動きをかわしてゴールに流し込む。西脇自身「1点差に追い上げられたところだったし、大事な追加点になった」と話す通り、試合の流れを呼び込む、非常に価値あるゴールとなった。その後、一瞬の隙を突かれ早大は1点を奪われるも、辛抱強く守りきり、リードを保ったまま第3ピリオドを迎える。

 早大、七年振りの歓喜の瞬間まで残すは20分。最終ピリオドは、早大、明大、それぞれの想い全てをぶつけ合う、死闘と呼ぶにふさわしい展開となった。「DFを全員でしっかりやった。マンツーディフェンスもはまった」と中野浩一監督がゲーム後振り返ったように、各自がマークすべき相手に必死に喰らいつき、早大はひたすら耐える。ときには敵のシュートに、体ごと投げ出して止めに入った。こうしたプレーに今年の早大の進化は凝縮されると言っても過言ではないだろう。あと一歩のところで涙を呑まされ続けてきたここ数年。昨年のインカレでも、最後はチェックの甘さが命取りになり法大の前に屈していた。身を挺してまでのDFは昨年までは滅多に見られなかったプレーだ。今年は、それが当たり前のように体ごと止めに入っている。おとなしく、ビッグゲームになると力を発揮し切れなかった集団は、敗戦の悔しさを糧に、ハードな夏の練習を乗り越え、リーグ戦の厳しいゲームを全員の力でものにすることで着実に成長を遂げていた。電光掲示板の時計は確実に進む。15分19秒には、ペナルティから明大にパワープレーのチャンスを与えるも、GK#1高橋幹基を中心とした全員守備で明大にゴールを許さない。防戦一方の展開にも、気持ちを切らすことなく我慢強く守りきった。明大の強力FW陣は、最後まで早大のネットを揺らすことは出来なかった。そして遂に・・・。

 待ち焦がれた歓喜の瞬間はやってきた。関東リーグ戦を制すのは実に7年振り7度目のこと。開幕前、大黒柱・小原大輔が抜けることで不安視する声も確かにあった。だが、西脇の「『小原がいなくても勝てるんだぞ』ってところを見せたかった。『小原がいなくなったから弱くなった』っていわれるのは悔しいから」という言葉に部員全員の思いは集約されるだろう。「小原任せだったが全員が体質を改善した感じ」と中野監督も振り返る。個からの脱却を果たしたチームは、桶谷賢吾主将を中心にたくましさを増して一つにまとまった。桶谷のゲキにチームは応え、戦う集団へと変貌を遂げた。七年振りの覇権奪回はそれ相応のことをしてきた必然の帰結だったのかもしれない。昨年までとの一番の変化を「精神力。勝ちたいという意識」と力強く語った桶谷の表情は、充実感にあふれていた。しかし、戦いはこれで終わりではない。優勝という充実感はあっても、満足感はないはずだ。一ヵ月後には日本一の座を懸けたインカレが待っている。監督、主将、口を揃えたかのように「一からやり直す」という。驕れる様子は全くないが、関東を制した自信はチームの力となる。インカレは負けたらそこで終わりのトーナメント。しかも短期決戦。技術を超越した集中力と勝利への執着心が鍵を握る。早大は、関東王者の誇りを胸に本気で二冠に挑む。

☆最優秀選手賞 小川将史
☆最多ポイント王 小川将史
☆ベスト6 GK高橋幹基 DF桶谷賢吾 FW西脇雅仁 FW田中豪
☆フェアプレー賞 早大
※最終順位 @早大A明大B法大C中大D東洋大E東海大F大東大

◆コメント
中野浩一監督
嬉しい!みんな一生懸命やってくれた。(流れをつかんだと思った瞬間は?)2点連取していけると思った。(勝因は?)DFを全員でしっかりやった。マンツーディフェンスもはまった。(リーグ戦中分岐点となったゲームは?)1次リーグで明治、法政に1点差まで追いつけて東洋に勝てた。この時点で小原がいなくても大丈夫だと思った。(勝利のキーマンは)小川、高橋、桶谷。小川は小原の穴をきっちり埋めてくれた。伸びも大きかった。(インカレに向けて)うかれることなく、また1からやり直す。(小原と桶谷の違いは?)桶谷は心で引っ張るタイプ。小原が抜けて、一人一人が自分がやらなくちゃという気持ちになった。小原任せだったが全員が体質を改善したかんじ。
DF・桶谷賢吾主将
(優勝した今の気持ちは?)嬉しい!(勝因は?)みんなで勝とうとした、その思いの強さ。それが優勝に繋がった。(3ピリ、点が動かず我慢の時間が続きましたが)焦って点を取りに行ったらやられていたと思う。あそこでみんなが我慢強く守れたのが結果に現れた。(いつ頃優勝を狙えると思いましたか?)もう一次リーグの頭から。このチームはまとまれば勝てると思っていた。(惜しい所で涙を呑み続けた昨季までと比べて、一番変わった点は?)精神力。勝ちたいという意識。(目標に掲げた全員守備・全員攻撃は完成しましたか?)完成とはいかないが、とりあえず一つの区切りとしては評価できるとこまでは来た。(一ヵ月後のインカレ、二冠がかかりますが?)油断しないように、また一からやり直す。
GK・高橋幹基
(前回の大敗との違いは)やはりその前に1回やった後すぐなので前は疲れがあった。向こうも同じなので言い訳ですが。自分も動けなかった。今回は間があったので全体的に動けた。先に点が取れたのが大きかった。(特に3ピリ終盤は防戦一方でしたが)15分に反則があったので、その2分を凌げれば何とかなるのではと思っていた。(7季ぶりVの要因は)チームの雰囲気がいい。出る人はもちろんそうだけど、出ない人も今日はチームの雰囲気づくりをやってくれた。チケット売り場を特設したり、学内でビラを配ったり。(インカレに向けて)1ヶ月あるので、ここで悪かった所をみんなで確認して、もちろん自分でも確認しておきたい。
FW・西脇雅仁
(2ピリでの久しぶりの自身の得点は)あれは余裕でした(笑)狙い通りにキーパーを誘えました。おいしいところをもっていけてよかったです。1点差に追い上げられたところだったし、大事な追加点になった。(7年間勝てなかったチーム。今年勝てた勝因は)チームみんなでがんばったからじゃないかな。みんなの力。ゲームに出てない人も出ている人もみんな。(小原が抜けて不安もあったと思うが)確かに小原さんが抜けたのはけっこう大きかったけど、「小原がいなくても勝てるんだぞ」ってところを見せたかった。「小原がいなくなったから弱くなった」っていわれるのは悔しいから。(小原にはなんと言いたいか)もうみんな電話してたみたい(笑)
FW・小川将史
(今の気持ちは?)優勝できて嬉しいです。(MVPと最多ポイント賞ですが)周りのみんなのおかげです。僕が取ったというよりはみんなが取らせてくれた賞です。(最後は防戦一方でしたがよく守りましたね)守る場面が増えることはみんなもわかっていたので。(では守りに集中していましたか?)そうですね。うちも得点力はあるので、チャンスがくれば決める選手はいっぱいいるので。(今季4度目にして初めて明大に勝ち、7年ぶりの優勝ですが)嬉しいですね。7年ぶりとか考えず、とにかく明治に勝ちたかったので。それがたまたま決勝だっただけで。
FW・田中剛
(今日の勝利について)マジでうれしい、明治は個々の能力が高いチャンピオンチーム。攻め込まれた時間がながかったけれど我慢してチャンスをねらっていた。ベンチからもみんなで声を出して集中が途切れないようにした。得点はキーパーの位置を見ていたから余裕をもって決められた。ベスト6はオマケみたいなものです。優勝に満足せずインカレでも結果を残したい。二冠狙っています。



アイスホッケー 法大に勝利し決勝進出!
関東大学リーグ戦(11月26日 東京・サントリー東伏見アイスアリーナ)

 負けたらそこで終わり、Dead or Aliveの戦いを制したのは早大だった。関東大学リーグ戦決勝トーナメント準決勝。先制点を許したもののFW田中豪(人2)の活躍などで3−2と勝利し、王者・明大との決勝戦にコマを進めた。

 互いに1週間で4試合目の試合。それを感じさせないほど、立ち上がりから激しい戦いが展開された。第1ピリオド9分、早大は決定的なチャンスをつくるがシュートは枠の外。対して法大もゴール前まで攻め込むものの早大GK高橋幹基(人4)の度重なる好セーブもあり、両チーム無得点のまま1ピリが終了。
 試合が動いたのは第2ピリオド3分過ぎ。ペナルティで早大が数的不利の場面、法大・大日向が右サイドから放ったパックはゴールに吸い込まれた。鮮やかなミドルシュートで法大が先制。しかしこの失点を境に、早大の反撃が始まった。5分22秒、右サイドから山之内悠(人2)がゴール前に送り込んだパックがそのままゴールイン。「先制されてすぐ追いついたのがよかった」という中野浩一監督(昭54教卒)の言葉どおり、貴重なゴールで同点に追いつく。同学年の活躍に田中も燃えた。12分25秒、またもやパワープレー。西脇雅仁(社3)からのスルーパスをオフサイドラインぎりぎりで受け取った田中はGKと1対1に。慌てず落ち着いてGKをかわし、勝ち越しゴール。さらに15分2秒、FW2人が外に開き、それに相手DFがつられるのを見るやいなや、田中が中央突破。すがるDFを振り切り、難しい角度から、GKの逆をつくゴール右隅にたたき込んだ。「リーグ戦では久しぶりのゴールだったんでうれしい」。ゴール後には会心のスティックを高々と突き上げ、その存在を大きく示した。
第3ピリオドに入り、後がない法大が怒とうの攻撃を見せる。11分19秒、ついに1点を献上してしまう。最終ピリオドだけで14ものセービングを見せたGK高橋を中心に最後まで集中しつづけた。そして歓喜のブザー。昨年、幾度となく苦渋をなめさせられた法大を打ち破った喜びが爆発した。

 次は明治との最終決戦となる。今リーグの対決は2敗1分け。24日の4次トーナメント初戦では1−6と大敗を喫している。「挑戦者として臨むだけです」(桶谷賢吾主将=社4)。7年ぶりのリーグ戦制覇へ。序盤、チームが目標とする「全員ホッケー」によって自分たちのリズムをつかめるかがポイントとなる。

◆コメント
中野監督
1週間で4試合目。お互い疲れているなか、開始5分で一気にいこうと思ったができなかった。先制されてすぐ追いついたのがよかった。(決勝にむけて)ここまでの3試合、2つの戦術を試してきた。どちらを使うかは決まっている。我慢して守れるか、うちは全員ホッケー。準優勝では終わらない。
桶谷
点がお互い入らない時間帯に我慢できたのがよかった。今日はディフェンス陣はもとやりアタック陣の守備への意識が高かった。打ち合いにならずしっかり守ってから攻めに転じられたことが勝因です。明治はチャンピオンチーム。うちは挑戦者として臨むだけです。
高橋
1ピリに0−0で失点しなかったことが大きかったです。(得点よりも失点しないことが大きい?)そうですね。もちろん点を取れればよかったですが、失点してしまえば試合が動いてしまうんで。(最後の相手の猛攻は?)1点差でしたし、向こうは捨て身で攻めてたんでね。ただ守ってるのは僕だけじゃないんで、みんなで守って防げたと思います。(勝因は?)接戦だったんで、最後は特に。2ピリに自分が失点したあとすぐ山之内が同点ゴールを決めてくれたのがチームの流れとしてはよかったですね。(因縁の相手・法大)この前までと違って、負けたら終わってしまうっていう意識はありましたね。でも相手が法大ってことを意識して特別なことをやろうとするとよくないんで、基本的なことをしっかりやろうと。ミスにつけこまれることが多かったんで、ミスをしないようにと。(前回明治に負けてからの立て直し、雰囲気は?)やっぱり直後はそこまでいい状態ではなかったですね。ずっと勝ってきたのをまた明治に負けたというので。今日の勝利で雰囲気もかなりよくなりました。次勝ってリベンジしたいですね。僕だけじゃなくてみんなもそう思ってると思います。
西脇
最近2つ目のセットで点がとれるようになってきたのが今日のいい結果につながった。攻め急がず、あえて点を取りにいくことなく、守りをしっかりしていきたい。そういった意味で、今日の試合は理想に近かった。明治戦では失点してもいいから点を取って勝つ。決める力はあるんだから。ワセダはずっと優勝してないし、このまま明治相手にズルズルいきたくない。最近自分自身は点をとってないから、決勝では点をとって優勝したいです。
山之内
(法大が相手、意識したことは?)自分的には走り負けないようにしようと思いました。(1G、1Aの活躍)ゴールもアシストもたまたまです。(レギュラーになって変わったことは?)前はレギュラーをとることだけを考えていたけど、今は責任感というかしっかりやらなきゃという気持ちが強くなりました。(明大戦は?)勝ちたいです。
田中
(明大戦の敗戦から気持ちの切り替えは?)最悪の試合をしてしまったので、明治にリバンジするために今日勝ちたかった。(法大に対し、自信は?)今年は勝ってるんですけど、強いんで、指示どおりにやりました。(指示?)あっちはチェックが早いんで、タフさで負けないように、シュートをどんどん打っていこうという。(1点目)西脇さんから最高のパスがきたんで決めないと思いました。(2点目)コーチにシュートをどんどん打ってくように言われてたんで狙いました。(得点後のガッツポーズ)リーグ戦はひさしぶりのゴールだったんでうれしかったです。(次は明治との決戦)前回コテンパンにやられたんで、しっかり練習して体調を整えて臨みたいです。(チームの雰囲気は?)盛り上がってます。


アイスホッケー 3次リーグ第2戦まさかの引き分け
関東大学リーグ戦(11月19日 東京・サントリー東伏見アイスアリーナ)

 3次リーグ第2戦の相手は、関東大学の4強の一角である東洋大に勝ち上位リーグに這い上がってきた、勢いのある中大。早大は3日後には天王山・明大戦を控えたうえ、中大には1次リーグでは危なげなく勝利している。法大に続き、快勝して波に乗るはずだった。だが、早大は1度もリードすることなく、中大と3−3の引き分けに終わった。

 この日の早大は、3日前の法大戦の時とは明らかに違った。走りが遅い。ウリの全員攻撃も機能せず、中大の守備を崩しきれない。パスをまわす中大から、パットを奪えない。そんな状況下で、10分、ついに先制点を許してしまう。さらに15分、中大はゴール正面でフリーになった選手がミドルシュート、追加点を奪われる。そのまま相手の勢いに飲み込まれそうになった早大であるが、わずか23秒後、小川将史(法3)が右サイドからのパスに合わせてゴール。何とか食い下がり、第1ピリオドを1−2で終える。
 1点ビハインドで迎えた第2ピリオドは、攻撃意欲に駆り立てられるばかり、ミスを連発する。パスミスやシュートミスなど、雑なプレーが目立ち始めた。それでも12分に小川が2点目のゴールを決めるが、わずか2分後、今度はパワープレーの最中にも関わらず完璧に崩され、中大にゴールを割られてしまう。第2ピリオド終了の時点で2−3。1点が遠い。
 第3ピリオドは、早大が開始早々、小川のゴール正面からのバックパスを西脇雅仁(社3)がミドルシュート。パットはゴールポストに当たり外に跳ね返るも、審判の判定はゴール。ついに3−3の同点に追いついた。しかし、そこからは逆転どころではなく、中大の攻撃にひたすら耐えるしかなかった。18分、早大はタイムアウトを取り最後の攻撃に臨むも、万事休す。3−3のまさかの引き分けで、試合を終えた。

 法大に快勝し、中大にも連勝して一気に明大戦に臨みたかった早大。しかし、中3日という過密スケジュールだったからか、動きにキレがなかった。中野浩一監督(昭54教卒)は明大戦に向け、「まずは体調を整える。疲れを取る」と体調管理の重要性を述べた。3次リーグ終了時点で明大の1位、早大の2位が確定したため、4次リーグの初戦(11月24日)にも明大と当たる。1日を挟んで、明大と2連戦となるわけである。まずは3次リーグ最終戦である明大戦、優れた体調で、全力に試合に臨みたい。

◆コメント
中野監督
(引き分けという結果は?)良くないね。つまっていた。体調管理はよく言っているのだけど、疲れが残っていた。昨日の試合の結果で、2位以上は決まっていた。それで消化試合に近いものがあったかもしれないし、その点で(選手たちの)緊張感が高まっていなかった。(第2ピリオドのミスの多さについては?)第1ピリオドを終えて1点ビハインドだったので、点数を取ろう取ろうとして、守りがおろそかになり、そこを逆襲されていた。(試合終了間際のタイムアウトにはどのような指示を?)ベストメンバーで組んでいたので、あまりリスキーなプレーはせずに、コーナーとゴール裏を使って攻めていこうという支持を与えた。(明大のとの試合ということで、油断していた部分はあったか?)(選手たちの気持ちが)次へ行ってしまっているというのはあった。中大は試合を見る限りいいとは思わないし、うちが悪い。うちに問題がある。(明大戦までに修正することは?)まずは体調を整える。疲れを取る。きちんと勝つ。技術的な部分はすべて教えた。そこを全部出してゆけるか。法大との試合の時は、100lの力を出せた。しかし、今日は50lも出せていない。それがこの結果だから。
桶谷賢吾主将(社4)
今日の試合について意識した点は)前回良い試合ができたので、今日もそれ以上に良い試合ができるよう声をかけた。(相手に押されている場面も見られたが)今日は最初から足が動いていなかった。リズムに乗り切れなかった。(課題は)この間の試合に満足してしまっている。まだ優勝などが決まったわけではないから、この大会気を抜かないように。(次の明治戦に向けて)相手はチャンピオンチームなので、どれだけ打てるかが問題。失点を少なくして、相手より走る。
西脇雅仁
(今日の試合について)法大戦に比べて走ってなかった。(法大戦の快勝で緩みとかあった?)ない。ただ気持ちが入ってなかった。よくないことなんですけど、次につなげられたらと思います。(明大戦に焦点合わせてたとかはない?)早稲田は合わせるとかはしてないんで。毎試合力出せば結果はついてくるはず。今日は自分達のプレーができてない。二番手のサポート遅いし。相手にパット持っていかれた。止めるとこも、コミュニケーション不足でリバウンドしてしまった。相手にスペースを与えてしまった。自身の出来)だめ。もっと点に絡んでいける。守りでもリーダーシップとるべきだった。こういうときこそがんばんないとだめかなと思います。(残り1分のタイムアウトの指示)相手はちっちゃく守るから、裏でキープしてゴール前に流すこと。(今日の結果には満足してない?)してない。早稲田の方が強いとこ見せたかった。(明大戦について)チャレンジャー精神で、当たって走っていけば、いい結果出るんじゃないかと思います。
小川将史
(相手が中大ということで何か意識したことは)特に意識はしなかったです。(今日の試合を振り返って)今までは調子よかったけど、今日は早稲田らしいプレーが全然できませんでした。(今日の自分のできを点数にすると)40点です。(マイナス60点は)いいパスができなかったのと自分の持ち味である足が全然動かなかったところです。(次の明大戦にむけて)いいプレーができるようがんばりたいです。


合気道 インカレで男子乱取団体優勝!
(第34回全国学生競技大会 10月26日 埼玉県立武道場)

 早大が、男子・乱取団体でぶ3年ぶりの優勝を果たした。関東開催では15年ぶりの結果に関東で勝てない早大という“ジンクス”を破った。

 この大会まで合気道部・男子は団体での不振に喘いでいた。優勝を期して臨んだ春の関カレではあっさり初戦敗退。個々のレベルアップを課題に練習に励んでいたが、悪い流れは切れず、今大会はアクシデントに見舞われる。エースの平内広野(二文4)が大会前に練習で肩を脱臼。必死のリハビリで出場できるまで回復したが「出るのがやっと」の状態。大会は平内を大将に据えて、他の4人で勝負を決める戦いを強いられることになった。

 山場となったのは2回戦。相手は「思い出したくない」(金田亮主将=理工4)春の関カレで初戦で敗れた天理大。2―1で迎えた副将戦で金田が敗れてしまい2―2で大将・平内に回ってきてしまう。祈るような目で勝負を見詰める部員たち。身体はボロボロだったが「ここで勝たなきゃ男じゃない」と言う平内は気で相手を打ち破り、準決勝進出を決めた。準決勝は難なく勝ち上がり、迎えた決勝。相手は関東でのライバル・国士舘大。しかしここも平内まで回させず副将金田が3勝目を挙げ、優勝を決めた。歓喜の瞬間、3年ぶりの全国制覇に喜びを爆発させた。
 今年の課題は副将・金田、大将・平内以外がいかに勝つかがポイントだったが、4戦全勝して流れをつくった先鋒・白岡岳人(一文4)。山場の2回戦で貴重な勝ち星を挙げた次鋒・鈴木真理(教4)。安定した戦いで副将へつないだ植木則雅(政経4)と、他の三人が奮起。「全員で掴んだ優勝だ」と金田は振り返った。

 女子は、乱取団体では振るわなかったが乱取個人で三代が3位、篠田は準優勝という素晴らしい結果を残した。また演武も大爆発。優勝1競技、準優勝2競技と4競技中3競技で表彰台に立つという快挙を成し遂げる。まさに合気道部全体が力を見せつける大会となった。

 大会直後に金田主将は「それまで暗かった視界が、今やっと明るく広がった」と語った。今大会快進撃の中心となった金田ら4年生はこれが最後の大会。大会終了後、会場の外では『紺碧の空』が歌われた。最後の大舞台を最高の結果で締めくくった早大合気道部の歓喜の声が響き渡った。

(写真は乱取団体優勝の男子と、個人3位となった三代)

◆記録
【男子団体】
〈乱取競技〉
1回戦 早大4―1帝京大
2回戦 早大3―2天理大
準決勝 早大3―2明大
決勝 早大4―1国士館大 
【男子個人】
〈演武競技対徒手技法〉
@白岡・大西智也(政経4)組 
〈演武競技対武器技法〉A平内・根本直樹(法4)組

【女子団体】
〈乱取競技〉
2回戦 大阪商大1―1早大(総ポイント数で敗退) 
〈演武競技対武器技法〉A三代・岩永洋美(法3)組
【女子個人】
〈乱取競技〉A篠田 B三代
※上位進出競技のみ掲載

◆コメント
白岡 
「やり遂げた!」
鈴木 
「目が覚めたら今日の朝(これが夢)だったらどうしよう」
植木 
「初めて主務をやっていて良かったと思った」
金田 
「大会始まる前から視界が暗く感じていた。優勝してパッと視界が明るく開けた気がする。」
平内 
「2年前から金田とレギュラーで出ていたものの結果が残せなかった。やっとこの(優勝の)時がきた。」


アイスホッケー 3次リーグ初戦は大勝スタート
関東大学リーグ戦(11月16日 神奈川・新横浜PHスケートセンター)

 関東大学リーグ戦は、ついに3次リーグに突入した。早大の初戦の相手は、1次リーグに6−7と1点差で敗れ、2次リーグでは3−1と2点差で勝った法大。今回の試合から西脇雅仁(社3)がチームに合流し、FWの厚みが増した。終始敵陣での攻撃を続け、結果としては6−1の快勝。宿敵法大相手に2次リーグ・3次リーグと連勝し、チームはいい流れで3次リーグのスタートを切った。

 試合は序盤から、早大がゲームをコントロールする展開になった。全員攻撃で、常に敵陣での攻撃を続ける。しかし、フィニッシュまでは持っていくことができず、逆に法大のカウンターで冷やりとする場面が何度か見られた。その中で、11分に小林弘典(社2)が右サイドからの田中豪(人2)からのパスをダイレクトにシュート、先制点をあげる。第1ピリオド終了間際にも得点を挙げ、2−0で第2ピリオドを迎える。
 第2ピリオドは一転して、法大ペースに。スピードのある攻撃にやられ、何度も早大はピンチを招く。ペナルティの多さもあり、防戦一方の展開が続いた。その中で、選手たちの体を張ったディフェンス、そしてGK高橋幹基(人4)のナイスセービングの連続で、第2ピリオドを3−1でこらえた。
 悪い流れで迎えた第3ピリオドだったが、開始早々、ルーキーの小西秀学(スポ1)が得点をたたき上げる。これで再び試合の流れを引き寄せた早大は、ゲームを支配。51分に再び小林が、そして57分には帰ってきたエース・西脇雅仁(社3)がゴール。終わってみれば、6−1。快勝だった。

 今回の試合のポイントは、法大ペースの第2ピリオドを守りきったことであった。全員で攻めるだけでなく、全員で守るという意識を徹底した早大は、法大になかなかゴールを割らせなかった。また、西脇の復帰も大きかった。西脇抜きで戦った2次リーグで法大に勝てたことはFW陣の自信となり、今回は西脇がいることで、「さらにいける」(中野浩一監督=昭54教卒)という思いが生まれ、6得点という結果につながった。3次リーグはこれから、中大、明大を迎える。幸先の良いスタートを切った早大がどんな戦いを見せるか、期待せずにはいられない。

◆コメント
中野監督
(今回法大に大勝できた勝因は?)流れの悪くなりかけた第2ピリオドで決定的ピンチは招かずに守れたこと。(守備がうまくなりましたね。)法大はシュートを多く打ってくるから、1発目はいいからリバウンドを支配されないように相手の動きを止めていた。(ボード際の1対1も強くなった?)前はただガチンコ勝負だったが、ポジショニングから冷静にやろうということに。(3次リーグについて)全部勝つ!
西脇雅仁
(今日の試合の勝因は?)皆で守るところは守る意識でやれたのが、一番の原因だと思います。(6得点を挙げたチームの攻撃はどうでした?)いい時に、皆頑張って入れることができた。第3ピリオドでも、一年の小西ですぐに点を決めることができた。第2ピリオドで法大に流れが要っていたのが、第3ピリオドですぐに早大に戻すことができた。(そして今回は5点差で勝利。今季のチームの成長ぶりをどう見ますか?)2次で法大に勝ってからいい流れに乗ってきているので、自分もその流れに乗っていけば、プラスになると思う。チームに帰って引っ張ってゆき、リーダーぶりを発揮して、チームに貢献したいと思います。
桶谷賢吾主将(社4)
勝てて良かった。点差が開いたが守りの意識、集中力を切らさないでやれた。反則に対しても我慢しながら審判と確認しながら試合が壊れないようにした。勝ったけど勘違いせずにひとつひとつ大事に戦っていきたい。
田中豪
(試合を振り返って)3ピリオドを通して精神的にも集中して攻め込むことができた。法大は強いけれど、(監督の)指示どおり負けないようプレーするようにした。フォワード陣は西脇さんが戻り、力が増したと思う。(次の対中央大にむけて)中央も調子が良い。気を抜かないで頑張りたい。


剣道 新人戦で優勝!
第49回関東学生新人戦大会(11月15日 東京武道館)

 閉会式終了後の武道館内に「都の西北」、「紺碧の空」が響きわたった。選手や関係者などで大円陣を組んで、歓喜の大合唱。早大が4年振り3度目の新人戦制覇を成し遂げた。厳しい試合の連続だったが、選手たちが互いに支えあい手にした栄誉。今大会優勝で自信をつかみ、来年度へ向けて最高のスタートを切ることができた。

 早大は2回戦からの登場、初戦の相手は立大だった。先鋒・平井武朗(商1)は二本負けを喫するも、五将・中石良郎(人2)から3人連続で勝ちをおさめ、試合を優位に進める。最後は大将・寺田有希(人2)が試合開始からわずか5秒ほどで二本勝ち。格の違いを見せつけた。その後も順調に勝ち進み、準々決勝で明大と相対する。中堅戦まで終わり0−2とリードを許す苦しい展開。しかし、ここから早大の反撃が始まった。まず、三将・首藤崇之(法2)が二本勝ち。特に二本目は、まさに相手の一瞬の隙をついた見事なメンだった。副将戦での引き分けを挟み、大将戦へ。この試合で敗れれば、チームの敗戦も決まってしまう。ここで寺田は抜群の勝負強さを発揮。終始攻めの姿勢をみせ、終了間際についにメンで一本を取り、土壇場で明大に追いつく。そして勝負の行方は決定戦へまでもつれ込む。ここでも寺田の集中力は健在。中盤に胴で奪った一本を守り切り、接戦に終止符を打った。

 準決勝の法大戦、先鋒・平井が一本勝ちをおさめ、チームも勢いに乗るかと思われたが、そこからは5人連続で引き分けと均衡状態。1−0とリードして大将戦を迎える。引き分け以上で決勝進出を決めることができるが、寺田は法大・増田にメンで一本先取されてしまう。しかし、「1本取られても気持ちを切らすことはなかった。」(寺田)と言うように、その後コテ、メンで二本返して逆転勝ち。本人も「今日のベストゲーム」と語る会心の勝利だった。

 決勝戦、相手は昨年準優勝の国際武道大。先鋒・平井は引き分けに終わるが、続く宮原良太(法1)、中石がともに一本勝ちをおさめる。中堅・山口孝徳(スポ1)は敗れるも、ここまで2−1とリード。次の三将戦が勝敗のカギを握る大一番になった。試合は首藤、国際武道大・竹田、ともに攻め手を欠き、このまま引き分けになるかと思われた。しかし、終了直前に竹田が二つ目の反則を取られて、首藤が一本を奪取。結局、この虎の子の一本で首藤が勝利、優勝を大いに引き寄せた。そして、副将戦、宍戸良謙(スポ1)が引き分けた時点で早大の優勝が決定。選手たちはまだ試合中であるためか、控えめにガッツポーズなどをして喜びをかみ締めた。そして、残る大将戦、試合後の挨拶も終了。今度こそ選手たちは何にもはばかられることなく、ハイタッチをするなどして喜びを爆発させた。

 「応援してくださった先輩方、監督、OBの方々、そしてメンバーの感謝したい。来年へ向けて、いいきっかけになると思う。」と試合後に寺田は語った。その言葉通り、来年こそは関東、さらには全日本での優勝が期待される。

◆記録
            勝−敗−分
2回戦    早大○4−2−1●立教大
3回戦    早大○3−2−2●駿河台大
4回戦    早大○4−1−2●順天堂大
準々決勝 早大○2−2−3●明治大(代表勝ち)
準決勝   早大○2−0−5●法政大
決勝    早大○3−2−2●国際武道大

◆コメント
寺田有希(人2)
今回は初めから優勝を狙い、2週間ほど前からみんなで居残り練習なども行っていました。(大将としての意識は?)高3のときから大将だったから、特別な意識はないけど、いい意味での責任感を持てました。これを弾みに、来年も関東の個人戦から頑張っていきたいです。


アイスホッケー 2次リーグは法大に快勝
関東大学リーグ戦(11月8日 東京・東伏見アイスアリーナ)

 早大が法大に1次リーグの雪辱を果たした。1次リーグでは6−7と僅差で敗れたが、見事3−1と快勝した。今回の勝ち点を加えると、現時点で暫定2位となった早大。組み合わせ上3次リーグでも法大と当たるのはほぼ決定的。次こそは絶対に負けられない戦いとなる。法大には幾度となくタイトル奪取を阻まれ、苦汁をなめさせられている。だが、今回の勝利は次の勝利も予感させる戦いぶりであった。

 今日の早大はセットの組み方から、対法政モードが全開であった。前回、法大の2組目のセットに3点を奪われ、大きな敗因となった。その敗因を生かし、ディフェンスの強い3組目を法大・2組目に当てた。また、日本代表合宿に参加している西脇雅仁(社3)に代え山之内悠(人2)が11番のユニフォームでスタメン出場。それに伴いセットのメンバーも大きく入れ替えた。
 いつも通りの法大戦らしく、ラフプレーの多いゲームとなった。第1ピリオドから荒れた展開となり、互いにシュートは打つものの決定的なチャンスはつくることができず、パットの奪い合いが続いた。だが、19分06秒に山之内のアシストで大西伸明(社1)がゴールを決め、先制。いい形で第1ピリオドを終了した。続く第2ピリオド、審判がペナルティーをなかなか取らないためにゲームはさらに荒れたものとなった。そんななか、法大主将・松田が悪質なハイスティックにより4分間の退場となり、早大はこの試合初めてきちんとした形でセットオフェンスを展開。一人少ない法大相手に、巧くパスを回し小林弘典(社2)からゴール前にフリーでいた山之内に相手のスキをつき絶妙なパスがつながった。山之内がそれをゴールに押し込み2点目。法大を引き離した。
しかし、法大は第3ピリオドに強い。早大は前回、第3ピリオド開始9分で3点奪われている。だが今回の早大は明らかに違う。中野浩一監督(昭54教卒)の言う「全員で守って全員で攻める」という理想の形に近いプレーを見せた。法大がゴール前に進入してくる前にドリブルカット、パスカットをし、カウンターを仕掛けた。たとえシュートに持ち込まれても、GK高橋幹基(人4)のナイスセーブで自陣のゴールは割らせなかった。だが7分47秒、高橋がナイスセーブするもゴール前の密集状態からリバウンドを拾われてたたき込まれてしまう。だが、このまま法大の流れに持っていかれるのではという不安は全くの不要であった。8分54秒、田中豪(人2)が自陣でパスカットし、そのままドリブルで右サイドに運んだ。そこから無理に攻めることなく一瞬待って、走り込んできた大西にパスがつながった。大西がノーマークからのシュートをきちんと決めて3−1。試合を決めた。終盤、法大は6人攻撃を仕掛けてきたものの、全員守備で守り抜いた。

 このゲーム、法大のシュート本数53本に対し、早大は24本。いかに守備を固め、少ないゴールチャンスを生かしているかがわかる。「守りの意識が勝因」(中野監督)となったのは間違いないだろう。またFW陣はシュートの精度が上がり、主将・小原大輔(社4=米国留学中)不在を感じさせない安定感が出てきた。
 リーグ戦も中盤となった。厳しい戦いは続くが、今回の勝ち方を忘れずに一戦一戦勝利を重ね、関東王者への道を拓きたい。

◆コメント
中野監督
うれしい。前回の敗因を分析して、その対策を練習してきた。(DF,GKががんばりましたね)守りの意識が高かった。(法大のシュートは)精度が低い。シュートを打たせないよりも、リバウンドをたたかせないことが大事。(課題の3ピリは克服したか?)あえて言わなかったが、桶谷を中心に「最初の5分頑張ろう」と言っていた。
桶屋
(法政に今回は快勝)嬉しい。(1次リーグでの対戦時は)点数を取られたり取ったりの展開だったので、その反省を生かして守りの意識を高め、チャンスで決めようということで、その結果がでました。(この試合は西脇がいなかったたが)ひとりがいないことによって、その分みんなが頑張れる。(3次リーグにむけて)1試合1試合を大事に戦っていきたい。
高橋
(一次リーグで法政戦に負けているが、何か気を付けた点は)前回は出場していなかったが、自分が出場した去年のリーグ戦やインカレなどで法政に負けた時は第一ピリオドから失点してしまっていたので、出来るだけ序盤に失点しないよう心がけた。相手がゴール前につめてくるので、リバウンドを取られたりしないよう、シュートを止めた後のプレーに気を付けた。あと、終盤に声が出なくなる傾向があるので、今日は自分が声でサポートしようと思った。(三次リーグへ向けての抱負は)法政にはもちろん勝ちたいが、一次リーグから負けっぱなしの明治にも勝ちたい。
大西
今日はアップの時から体が動いていたのでいけると思った。チャンスがあればいつでもいこうという気持ちだった。攻撃のチャンスは少なかったが一回のチャンスを大事にし、確実に得点に結びつけられたと思う。明治に勝って優勝を狙いたい。


バスケットボール リーグ戦が終了
関東大学バスケットボールリーグ戦
(男子9月14日〜10月26日、女子9月6日〜10月19日 国立代々木競技場第二体育館ほか)

 男子は、日体大への2連勝、優勝した専修と1点差の死闘を演じたことによって優勝の可能性も見えたのだが、その後ガス欠状態も陥り、失速。結果同じく7勝7敗の日大に得失点差で敗れ、5位という結果に終わった。
しかし、去年まで2部にいたチームが1部の雰囲気にのまれるどころか、常連校を幾度となく自分たちのペースに引きずり込み、苦戦させたことは周囲を驚かせ、「7、8位で残留できれば上出来だろう」という下馬評を打ち破って快進撃を繰り広げた。
 大学界屈指のポイントゲッター、朝山正悟主将(人4)も、危なげなく得点王、3ポイント王のダブル受賞。表彰式では観客をどよめかせた。

 女子は、今リーグ戦からキャプテンマークをつける堀江早紀(社3)、鈴木衣里那(人4)を中心に下級生中心で挑んだが、チームとして機能せず、まさかの7位。しかし入替戦では白鴎大学に勝利し、1部残留を決めた。

 バスケットボール部は、男女共に、12月8日から始まる全日本学生選手権(インカレ)へ向けて、新たな戦いが始まる。去年のアベック3位という記録を塗り替えるような活躍に期待したい。


◆記録
男子 1部5位(7勝7敗)
得点部門1位 朝山(330点)
3ポイント部門1位 朝山(47本)

女子 1部7位(5勝9敗 入替戦の結果、1部残留)

◆コメント
【男子】
朝山
もっとできたと思う部分もあるが、結果がすべて。1勝1敗ずつで進められたら、と思っていたので、その意味では満足している。インカレは経験を生かして優勝を狙いたい。
(得点王、3ポイント王について)1部でどれだけやれるか試したかったし、数字に残ったので自信になった。嬉しい。

村山範行(人4)
最初は7勝もできないと思っていたので、上出来だと思う。
ラスト3戦は息切れしてしまったが、全般としては早稲田らしさを出せた。
インカレは、きばりすぎずにいつも通りプレイしたい。 

高島一貴(教2)
自分自身のプレイは100点満点!
初の1部ということで気持ちが不安定になりがちだった。来年はもっと上を目指します。

菅原洋介(人2)
結果はものすごく不満。ガードとして力不足なのが明らかだった。
試合に慣れてきたと思ったらもう終了。それでも、リーグ戦はやっぱり長かった。
インカレはこの悔しさを忘れずにもっとがむしゃらにいきたいです。

【女子】
堀江
まだまだ若いチームで、気持ちがプレイにあらわれなかった。
自分自身は、主将として、声とプレイでチームを牽引できなかったのが悔しい。
波を少なくして、一戦一戦きちんと戦えるチーム、そして自分の背中でチームを引っ張ることのできるキャプテンになりたい。


テニス 女子が王座3位
全日本大学対抗テニス王座決定試合(10月15日〜19日 岐阜メモリアルセンター)

 二年ぶりの王座出場となった女子庭球部。予選で敗退した男子の分まで、なんとしても王座を奪回し、創部100周年に花を添えたいところではあったが、惜しくも準決勝で敗れ、三位という結果で大会を終えた。

 ダブルス2試合、シングルス3試合の計5試合で、三勝したチームが勝ち進む今大会。緒戦となった東海女子大戦は、5−0で危なげなく勝利し、準決勝進出を決める。準決勝の相手は関西地区第2代表の相愛大学。ダブルスでは、まず山中麻央(人3)・中村春香(人2)組が6−1、6−4で白星をあげる。しかし大見映理(人4)・波形純理(社3)組が第1セットをタイブレークの末に先取するも、その後、2−6、4−6と連取され、あと一歩のところで2勝目を逃してしまう。こうなるとすべてははシングルスの結果次第ということに。そのシングルス、最初に中村が相愛大・前川に実力の差を見せられ、2−0のストレート負け。その隣のコートで戦っていた大見は、終始自分のペースで試合を進め、6−4,6−0と圧勝し、勝負は波形と相愛大・秋豆との一戦に持ち越されることになる。波形は第1セットを4−6で落とすが、次のセットでは調子を上げ、6−4で第3セットへ。流れは波形かと思われたが、相手も必死に喰らいつき互いに一歩も引かない緊迫した展開となる。しかし、波形に思わぬ不運が訪れる。波形がラインを越えたと判断したボールを、審判がインとジャッジしたのだ。必死に抗議するも判定は覆らず、そのまま試合は相愛大・秋豆の勝利で幕を閉じる。そして、早大の決勝進出は夢へと消え、3位決定戦へ進むことになった。

 翌日の3位決定戦。相手は同じ関東リーグを1位で通過した亜大。リーグ戦での対決では早大が勝利を収めているが、楽に勝てる相手ではないことは明らかだった。まずはダブルス。前日、絶妙のコンビネーションを見せた山中・中村組は、優勢に試合を進めていたものの、終盤ミスが目立ち1−2と黒星。一方、大見・波形組は第1セットをタイブレークの末に先取、次を3−6で落とすという前日と同じ展開に。しかし2人は粘りを見せ、第3セットを6−4で終え、ダブルスは1−1とする。シングルスでは、まず中村が0−2で試合を終える。波形は、第1セットこそ落とすものの、そこから本来の実力を発揮し、続く2つのセットを6−3、6−2で取り快勝。最後に行われる大見と亜大・水野との試合ですべてが決まることになる。そして大見の試合。序盤、勢いがあったのは相手の方だった。第1セットは4−6。このまま亜大の勝利が決定するではないかと思われた。しかし形勢は逆転。大見は集中力を高め、相手を翻弄するかのようなキレのあるショットを連発する。第2セットは6−1、第3セットも6−1。この見事な勝利によって、早大の3位が決定した。

 「本当に嬉しいです!」。試合後主将である大見は3位を勝ち取った喜びを語った。前日の準決勝では涙を流すほどの悔しさを味わった。しかし、気持ちを入れ替えて挑んだ三位決定戦では、選手も応援の部員も全力を尽くし、「優勝ではないですけど、有終の美を飾ることができました」(大見)と、満足の結果となった。レギュラーメンバーはほとんどが3年生以下の早大。準決勝で敗れた悔しさと、三位決定戦で勝利した自信とを胸に、来年は更なるパワーアップと王座奪回を誓う。

(写真は波形と大見主将)

◆記録
2回戦 早大5−0東海女子大
準決勝 相愛大3−2早大
3位決定戦 早大3−2亜大


アイスホッケー 接戦を制す
関東大学リーグ戦 (10月15日 東伏見アイスアリーナ)

 前節まで通算2勝1敗の早大、今節は東洋大との対戦だ。春、関東大学選手権の3位決定戦で敗れた相手に対し、早大は1点差の攻防を制し逃げ切った。

 前節・法大に敗れた反省を踏まえ、選手は中野浩一監督(昭54教卒)の「できるだけ相手のゾーンでプレーする、後半、相手の攻撃をできる限り我慢する」という指示のもと、試合に臨んだ。

 序盤は互いに手探りの状態で進む。試合が動いたのは第1ピリオド9分12秒、「いいGKに対してはゴールの裏を向かせる」(中野監督)という鉄則どおりにゴールの裏側のスペースを使った攻撃を展開、西脇雅仁(社3)がゴール前に戻したパックを最後は小川将史(法3)が押し込み先制。「調子はあまり良くなかったが西脇が引っ張ってくれた」(小川)。さらに5分後、またもゴール裏からのパスを小林弘典(社2)が決め、2−0とリードする。しかし東洋大もすぐさま1点を返し2−1。そのまま第1ピリオドは終了。
 第2ピリオド早々、ミドルシュートを叩き込まれ同点。しかし4分22秒、小川がルーズボールを奪い左サイドを駆け上がり、中央の西脇へ。絶妙のタイミングで抜け出した西脇はディフェンスを振り切りキーパーをよく見てゴール左隅に決めた。3−2。ところが10分過ぎ。早大の特徴である「全員攻撃」の反動による「全員守備」への転換が遅れ、マークがつききれなかった選手に豪快に決められてしまい再び同点。しかし今年の早大は取られたらすぐ取り返す。わずか2分後、主将・桶谷賢五(社4)が出したゴール前への高速パスを小川が執念でスティックに当て再び勝ち越し。さらに18分過ぎ、右サイドの田中からのパスをゴール前で待ち構えていた西脇がドンピシャリのタイミングで合わせ5点目。2点のリードで第3ピリオドを迎える。
 リードを守りにいった第3ピリオドだったが、5分59秒、東洋大に速攻から鮮やかに決められ1点差。前節の法政大戦ではこの第3ピリオドに入り体力と集中力が切れて連続失点を喫してしまった。しかし「今日はあまり疲れてなかった」(中野監督)という言葉が示すようにこの日の早大は残りの時間を必死で守り抜き5−4で東洋大を破った。

 勝つには勝ったが、ディフェンスは「攻められると焦っている」(桶谷)というように万全な状態ではない。他にも、シュートの精度が低いなど課題は多い。だが、勝利という結果が選手たちのモチベーションを上昇させることは間違いない。次は王者・明治大との戦いが待っている。「チャレンジャー精神。」中野監督と小川の口から共通の言葉が聞かれた。「全員攻撃・全員守備」を貫くこと、つまりすばやい攻守の切り替えが王者を倒すカギとなる。

◆コメント
中野監督
(失点のシーンについて)うちは全員で攻撃と守備をするチームだから点が入らなければ逆に取られる。(シュートが東洋大39本に対し早大21本と少なかったが)枠に向かってるシュートだが、それだけうちはシュートの精度が低いということ。(明治に勝つには)実力差はあると思うが、アタッキングゾーンでプレーし、短いパスでつなぎ、「全員攻撃・全員守備」をする。

桶谷
(今日の試合を採点すると?)チームの雰囲気が良かったので7〜8割。(理由は?)ひとりひとりが出ている度、ひとつひとつのプレーを大事にすることが出来ていたので。(残りの2〜3割は?)まだまだいけるから。これで満足してはいけない。(明大戦は)今日以上の雰囲気で行きます。

西脇
(今日の試合について)みんな最後守りきったし、良かったと思います。(明治戦に向けて)今日みたく走ってればいけると思います。始まりから狙えば…。(もちろん勝ちを狙いますか?)はい!

小川
東洋は夏の練習試合でも勝ててなかったので勝とうと思っていた。チーム状態・雰囲気はいい状態なので、優勝を狙っていきたい。(次の明治戦に向けて)明治は春も夏も優勝しているので、チャレンジャー精神で頑張りたい。


剣道 まさかの一回戦敗退
全日本学生優勝大会 (10月12日 日本武道館) 

 関カレ(関東学生剣道優勝大会)ではベスト8とまずまずの成績を残した男子剣道部であったが、今大会はまさかの1回戦敗退という結果に終わった。

 大会前の10月8日、優勝を目指して稽古に励む選手達に、訃報が舞い込んだ。前師範の他界。心の支えを失い、精神的には万全ではなかった。しかし「(師範に)攻めの剣道を教えてもらったので、それを守ってやりたい」と、主将の高村泰央(人4)が語ったように、悲しみを乗り越え試合に臨む。

 だが、試合は思うようには進まない。先鋒は、関カレでは1年生ながら素晴らしい戦いをみせてくれた山口孝徳(スポ1)であったが、早々に相手の大阪体育大・寺島に面で一本をとられてしまう。その後も取り返すべく果敢に攻め続けるも、結局そのまま先鋒戦は終了。「精神的に弱い部分があったので取られてしまったと思います」と語る山口は、続く選手達に希望を託す。しかし両校とも一本も取ることができず、0−1のまま試合は大将戦へと持ち込まれる。ここで勝たなければ負けが決まってしまう。そんなぎりぎりの場面で高村は大将としての意地を見せつけ、コテで一本勝ちを決め、決定戦へ。5分間2本先取の決定戦であるが、お互いにこれといった決め手もなく時間はすぎる。そして試合はそのまま延長に入り、決着のつかないまま10分以上も続いていく。だが、誰もが息をのんで見守る中、高村は大体大・藤田に一瞬の隙をつかれ面で一本負けを喫し、ここで早稲田の1回戦敗退が決まった。

 今回は残念な結果に終わってしまったが、大学デビュー戦である宍戸良謙(スポ1)の「最低限のことをやろうとしました、大将へつなごうと」との言葉や、山口の「主将は信頼できる人なので、ずっと信じていました」などの言葉から分かるように、互いに信頼し合いチームとしてのまとまりは抜群。次の主な試合は11月初めに行われる早慶戦であるが、高村は「(早慶戦は)20人の総力戦。おごらず、恐れずやるだけです」と語った。その言葉通り、まとまりを生かし、次こそは早稲田大学剣道部としての勝利を見せて欲しいものだ。

◆記録
1回戦
大体大                早大
先鋒  寺島  面○―●    山口
次鋒  藤田   引き分    中石
五鋒  林田   引き分    山本
中堅  今福   引き分    寺田
三将  大石   引き分    宮本
副将  前田   引き分    宍戸
大将  伊藤   ●―○小手 高村

決定戦 藤田 面●―○    高村
           (延長)
◆コメント
高村泰央
 大将戦は、思いきりやって、絶対に勝とうと思ってた。次の決定戦は、気持ちで負けないようにし、相手を呑むような勢いでやろうと思った。時間はたっても
焦りはなかった。何分かかっても絶対勝とうと思った。

宍戸良謙
 (高校と比べて)やっぱりレベルが高いです。あと、チーム力が前面に出ていますね。(副将に起用され)与えられた役割をこなしたいと思いました。惜し
かったところもたくさんありもしたね。

山口孝徳
 動きは良かったが、精神的に弱い部分があったので1本取られたと思います。対戦相手のよって気持ちの持ち方が違うので、いつも平常心で試合できるように
これから頑張りたい。


アイスホッケー 流れ呼び込めず惜敗
(関東大学リーグ戦 10月12日 東伏見アイスアリーナ)

 開幕から2連勝の早大だったが、昨季のインカレ(全日本大学選手権)準優勝の法大に6−7と惜敗した。ここまでは格下の中大・東海大が相手だっただけに、渡米した主将・小原大輔(社4)を欠くなかで、初めて真価の問われる試合となった。

 小原不在のため、セットに変化が見られた。小原のいたセンターに小川将史(法3)が入り、ウィングの西脇雅仁(社3)とともに第1セットの攻撃を形成。それまで第1セットにいた甲野俊也と田中豪(ともに人2)を中心に第2セットを形成した。
 第1ピリオド開始早々から、法大の激しい攻撃を受け防戦一方の早大。幾度もゴール前で密集状態になってはピンチをしのいでいたが、10分57秒にとうとう先制点を許してしまう。しかしすぐさま12分27秒には大西伸明(社1)がシュートを決め同点に追いついた。続いて15分36秒には西脇が決め、2−1で第2ピリオドへつないだ。
 「流れ的に支配され始めた」(中野浩一監督=昭54教卒)第2ピリオド。法大にたて続けに2点を奪われ逆転される。何とか田中がノーアシストからシュートを決め同点に追いつき、一進一退の展開を見せるかに思えた。だが15分09秒に再び逆転されると、そのまま追いつくこともできないどころか、ほとんどシュートも打てずに第2ピリオドは終了。悪い流れは断ち切れないまま、第3ピリオド開始9分までに3得点を奪われる。しかも1点目と3点目は、カウンターをくらい、ディフェンスがほとんど戻れないという状態だった。「また同じことの繰り返しかと思った」と言う中野監督の言葉通りの、集中力を欠いたまま時間だけが過ぎていった。
 終盤にセットを変え、「点を取るのがうまい」(中野監督)という三原卓也(人1)を投入。期待に応えて17分10秒に甲野のパスを三原が決めた。その30秒後に小川が決めて、これで2点差。焦った法大はタイムアウトを取るも、田中のゴールで1点差に迫った。ここで今度は早大がタイムアウト。攻撃的セットに変え、6人攻撃を仕掛けた。その後シュートチャンスは2回めぐって来たが、惜しくも入らず、6−7でゲームセットとなった。

 「小原のいないなか今日これだけできたのはみんなの自信になったはず」と言う中野監督。昨季は関東リーグ、インカレ、関東インカレとワセダのタイトル奪取をことごとく阻んできた法大。今日、ワセダは法政に7点奪われたが6点を奪った。攻撃力、守備力ともに劣らずとも勝らないくらいの力があることはわかった。足りないのはやはり第3ピリオドまで持つ体力と集中力だろう。この先も法大との戦いは続く。「最後に勝てればいい」と言う西脇の言葉通りに、今日の負けを布石にこれからの上位リーグでは法大を倒してタイトルへの道を開きたい。

◆コメント
中野監督
悔しい。(攻撃面の作戦はあったか?)(法政は)GKがいいのでゴールにパックを集めること。なるべくGKを後ろ向きにさせて後ろを使うこと。((強豪相手が続きますが)心と技術の中心であったキャプテンがいないなか、これだけできた。みんなの自信になったはず。

西脇
もっと守りをしっかりしなくては。攻撃よりもまずは守り。立て続けに入れられるところにワセダの弱さがある。(法政はどうだったか)速い。敵陣のDFゾーンに入り込めなかった。(東洋、明治と連戦になりますが)今後につながる、いい形で試合を進めていきたい。

桶谷賢吾(社4)
相手が法政だから負けたという意識はない。キャプテンとして自分がすることはいいパスを出して後ろから攻撃の起点をつくることと声をかけてまとめるくらい。

甲野
連続失点で集中が切れたのと、自分がゴールを決められなかったのが悔しい。(法政は)力は同じくらい。一つの流れでうちも法政も連続得点の場面が多かった。自分がやるべきことをやっていれば、次は勝てると思います。

田中
(1点目は)ディフェンスに当たっちゃったんですが、入って良かった。(他のFWとのコンビネーションは?)良かったが、最後は体力が落ちてしまった。(今回の負けは)いい経験になったと思って負けを認めて頑張ります。


テニス 男子3連覇ならず 女子は2年ぶり王座出場へ
関東大学テニスリーグ(9月1日〜10月12日 神奈川・荏原湘南スポーツセンター)

 庭球部は今年創部100周年という記念すべき節目の年だ。一昨年に続き男女ともに王座進出しアペック優勝で飾りたい早大。昨年度は男子がリーグ戦優勝、見事王座で2連覇を果たすも、女子はあと一歩のところで王座出場に届かなかった。男子王座3連覇がかかった今年度、男女ともに王座出場が最終戦の結果次第という混戦の様相となった。

 女子は初戦筑波に敗れたが、その後順調に白星を重ねていた。最終戦、対するは青学大。早大は余すところなく力を発揮し7−0、リーグ2位とし悲願の王座出場となった。8月のインカレ(全日本学生テニス選手権大会)ではダブルスベスト8、夏関(夏季関東学生テニス選手権)ではシングルスで優勝と、今季波に乗る中村晴香(人2)は本大会でも調子が良く「去年はリーグ戦の結果、王座に行けなかったことがすごく悔しかった。今年は(2度目で)雰囲気がわかっていたので不安もなく、積極的に思い切っていけた。」と嬉しそうに語った。

 一方、男子の最終戦の相手は昨年ともに王座の地を踏んだ法大だった。ここまで早大は亜細亜、日大と並ぶ3勝1敗。法大は既に2敗を喫していた。王座に出場するためには亜細亜、日大より良い成績で、法大を下さねばならなかった。
 しかし試合はダブルスを1−2と苦しい展開となる。続くシングルスでもリードを許した早大は3−2と法大に負け越し、王座出場はならず、3連覇の夢も散った。主将の堂野大和(人4)は「チームの雰囲気は4年間戦った中でも1番良いチームだったが結果が出せなかった。僕がいまひとつ、ふたつくらい役割を果たせなかった。」と肩を落とした。

◆記録
男子〈1部 4位〉
初戦 ○7−2●中央大
第2戦○8−1●筑波大
第3戦●3−6○日大
第4戦○5−4●亜細亜
最終戦●3−6○法大
女子〈1部 2位〉
初戦 ●3−4○筑波大
第2戦○7−0●日大
第3戦○5−2●専修大
第4戦○4−3●亜細亜
最終戦○7−0●青学大



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