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ボンズ偽証罪で起訴、禁固30年も

 希代のスラッガーが「被告」へと転落した。通算762本塁打のメジャー記録を持つバリー・ボンズ外野手(43=ジャイアンツFA)が15日(日本時間16日)、米連邦大陪審から起訴された。03年12月に薬物疑惑を調査する同大陪審で「ステロイドとは知らずに使用した」とする一連の証言が偽証罪、審理妨害にあたるとされた。当時の個人トレーナーは有罪判決を受けるなど状況は極めてボンズに不利。最大で禁固30年に及ぶ可能性があり、一転して選手生命の危機に立たされた。

 足かけ5年に及ぶ薬物疑惑の解明は、ついに「本丸」ボンズに及んだ。起訴状による罪状は、4つの偽証罪と1つの審理妨害。偽証罪は1つにつき最高5年の禁固、審理妨害は同10年の刑務所行きとなる。さらに釈放後の監察処分も加えると、最大で禁固刑30年と監察処分15年を科される可能性がある。初審理は12月7日に開かれ、ボンズも出廷する予定だ。

 新種のステロイド「THG」を開発提供したバルコ社に端を発した薬物疑惑は、03年に陸上競技で発覚し、大リーグも震源地となってスキャンダルに発展した。同社はシ軍の本拠地サンフランシスコの近郊にあり、当初からボンズとの関連が疑われていた。30代後半から本塁打を量産し、1ケタの体脂肪率を維持しながら体重は新人時代より25キロも増加。ただボンズは薬物使用を認めたジアンビ(ヤンキース)、シェフィールド(タイガース)らとは対照的に、公では一貫して否定してきた。

 だが、外堀は埋められつつある。当局が解明の手掛かりとするのが、03年12月に連邦大陪審に召喚されたボンズの証言だ。非公開で行われたが、その1年後、証言内容は地元紙で暴露された。今回の訴訟状でも指摘されているように「それ(ステロイド)と知って摂取したことはない」などとする一連の証言が、疑惑を深める結果を招いた。検察側は「ステロイドの使用を示す明らかな証拠がある」と、ボンズの有罪を確信するようなコメントを発表した。

 ボンズの弁護士は「(検察側の)裏付けのない訴訟に法廷で反論するのは言うまでもない」と対決姿勢を鮮明にした。ただボンズの現役としての立場は危うい。3000試合出場(残り14)3000安打(同65)2000打点(同4)の大台到達に執念を燃やし、来季が最終年と表明。ただジ軍から再契約されず、現在はFAの身だ。

 今後は審理のたびに出廷し、有罪判決で収監となれば即、選手生命は断たれる。今季年俸は出来高を含めて1930万ドル(約21億3000万円)と高額な上、イメージダウンのリスクを背負ってまで獲得に乗り出す球団はあるのか。歴代本塁打王が人生転落の土俵際に追い込まれた。

[2007年11月17日9時2分 紙面から]

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