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FA小林雅、電撃インディアンス入団

 ロッテからフリーエージェント(FA)宣言した小林雅英投手(33)が20日(日本時間21日)、極秘渡米の末にインディアンス入団を発表した。2年契約で年俸総額625万ドル(約6億9000万円、1ドル=110円換算)、3年目は球団が選択権を持つ契約で合意した。今オフの日本FA行使第1号は、マウンド上での投球同様に移籍交渉も一番乗りできっちり締めくくった。背番号はロッテ時代と同じ「30」となった。

 日本通算227セーブの守護神小林雅が、インディアンスのユニホームへ袖を通し笑顔を振りまいた。本拠地ジェイコブス・フィールドでの入団発表会見では「晴れて偉大なる素晴らしいチームと契約することが出来て、非常にうれしく興奮しています」と話した。

 電光石火だった。19日に極秘渡米。メディカルチェックや施設見学を行うと、契約書に即サインした。契約条項に事前の公表を控えることが盛り込まれていたため、会見に日本人メディアがひとりも間に合わないという異例の早業だった。

 シャピロGMは「セットアッパーとしてスタートすると思うが、将来的にはクローザーとして活躍してくれることを期待している」と高評価する。インディアンスの守護神のボロースキは、今季リーグ最多の45セーブを挙げた一方で、救援失敗が8度。防御率も5・07と安定感を欠く。場合によっては、小林雅が守護神「昇格」を勝ち取る機会もありそうだ。

 サイ・ヤング賞の左腕サバシアやカルモナら先発陣が充実し、今季ア・リーグ中地区を制覇した。ア優勝決定シリーズではレッドソックスに3勝1敗の王手から、その後救援陣が踏ん張れずに3連敗し、Wシリーズ出場を逃しただけに、同GMも「今オフ大きな課題の1つだった、救援陣を充実させることができた」。来年のWシリーズ制覇に向けて、日本屈指の守護神獲得を喜んだ。

 背番号は愛着ある「30」に決定。新たな野球人生のスタートラインに立った“マサ”は「ロッテでストッパーをやらせてもらっていたという誇りを忘れず、メジャーのマウンドで頑張りたいと思う」と決意表明した。「幕張の防波堤」としてバレンタイン監督の下でプレーした経験も生かし、強打者がそろうメジャーの荒波に立ち向かう。

[2007年11月22日9時16分 紙面から]

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