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逮捕から1年、前川マイナー契約最終段階

 昨年1月に道路交通法違反などでオリックスを解雇された前川勝彦投手(29)がカージナルスとマイナー契約の方向で最終段階に入っていることが17日、明らかになった。メジャー関係者が明かしたもので、前川は現在、ドミニカ共和国のウインター・リーグで先発ローテ入りし活躍。カ軍のほかにヤンキース、ナショナルズなど複数球団が興味を示している。カ軍と正式契約となれば、2月15日からフロリダ州ジュピターで始まる春季キャンプに招待選手として参加。一気にメジャーの夢が広がる。

 日本球界を追われた男に、アメリカンドリームのチャンスが出てきた。06年のワールドチャンピオンのカージナルスが、前川とマイナー契約の方向で進めていることが分かった。メジャー関係者は「カージナルスと(マイナー)契約が詰めの段階にきている。ほかにも興味を示している球団がある」と明かした。

 前川は昨年1月、業務上過失傷害と道交法違反で逮捕され、オリックスを解雇された。同5月には懲役2年、執行猶予4年の有罪判決を受けた。その後は野茂英雄(現ロイヤルズ)が実質オーナーを務めるNOMOベースボールクラブなどに練習参加してトレーニングを続け、「もう1度グラウンドに立って支えてくれた方へのおわび、恩返しがしたい。プレーさせていただけるなら場所は関係ないです」と球界復帰への強い思いを口にしていた。

 同10月からは、中南米では最もレベルの高いドミニカ共和国のウインター・リーグに参加。最初の6試合先発で2勝1敗、防御率1・62と好投し、メジャー関係者の注目を集める存在となっていた。ナショナルズはアクタ監督が直接視察に訪れ、地元紙ではヤンキースの獲得の動きも伝えられるなど、手薄な左腕ということで4、5球団が興味を示していた。

 特に前川獲得に積極的なのが、ナ・リーグの名門カ軍だった。前年度世界一から昨季は中地区3位に甘んじ、4年ぶりにプレーオフ進出を逃した。不振の要因は先発陣の不振だった。05年のサイ・ヤング賞カーペンターが開幕から離脱、7月に右ひじを手術し今季も絶望的。05年まで5年連続15勝以上を挙げた左腕マルダーも、手術の影響で昨季は未勝利に終わった。

 春季キャンプ開幕まで約1カ月を切っても、先発のコマ不足は否めない。チーム防御率は4・65でリーグ16チーム中で11位。救援陣にはフローレス、ジョンソンと計算できる2人の左腕を擁すが、メジャー40人枠で左腕は3人だけと層の薄さに不安を残す。

 カ軍はまだ投手のキャンプ招待選手を4人しか発表しておらず、今後10人近くを追加予定でいる。野手も主力が移籍し戦力的にはダウンしたが、チームを率いるのは歴代3位の通算勝利数を誇る名将ラルーサ。昨季まで所属したフィリーズ田口を通じて、日本人選手の実力を高く評価している。前川は一時帰国中の今月初旬には「あこがれはあってもメジャーなんて夢にも思わなかった。でも結果的にそういう舞台で復帰できれば最高なんですけど」と話していた。正式サインとなれば、春季キャンプは招待選手としての参加が濃厚。開幕メジャーまでの競争は厳しいが、再起への道は開かれそうだ。

[2008年1月18日9時5分 紙面から]

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