今季限りで現役引退するDeNA三浦大輔投手(42)がヤクルト戦で現役最後の登板を終えた。先発し6回3分の1を投げ被安打12、10失点で降板し今季は0勝3敗。勝てばプロ野球新記録の24年連続勝利だったが達成はならなかった。

 試合では、全選手が三浦の背番号18番をつけてプレーした。



チーム
ヤクル11
DeN

【ヤ】杉浦、石山、館山、村中、松岡、秋吉【D】三浦、加賀、田中、三上、山崎康


胴上げは18回

引退セレモニーで背番号と同じ18回胴上げされるDeNA三浦(撮影・松本俊)
引退セレモニーで背番号と同じ18回胴上げされるDeNA三浦(撮影・松本俊)

引退セレモニーであいさつ

 「本日は私、三浦大輔のためにこのようなセレモニーを開いていただき、本当にありがとうございます。1992年に大洋ホエールズ最後の試合でプロ初登板をしました。その時、遠藤一彦さんの引退試合があり、2年目には斎藤明夫さんの引退試合があり、それをグラウンドレベルで見て自分も将来、こういう引退セレモニーをしてもらえる選手になりたいと思って頑張ってきました。

 あれから25年。楽しいこともいっぱいありました。僕が勝って喜んでいる以上に皆さんが喜んでくれて、僕はそれを見てまた喜んでいました。しかしそれ以上にいっぱい負けました。今日も最後の最後まで皆さんに迷惑かけて本当に申し訳なかったと思います。

 苦しい時もいっぱいありました。心が折れそうな時もいっぱいありました。でも頑張ってこれたのは、本当に皆さんが背中を押してくれて声援を送ってくれたおかげで、ここまで倒れずに前を向いて一歩ずつ踏みしめてこれました。本当にありがとうございます。

 たくさんの人に愛されたと思っています。感謝しています。いろいろ考えてきたんですけど、頭の中が真っ白です。今は本当に最高に気分がいいです。できることならこのまま時間が止まってくれればなと思っています。でもチームはクライマックスシリーズが控えています。やっとクライマックスシリーズに出られます。どんどんチームが変わってきて、苦しかった時を乗り越えてやっと『横浜DeNAベイスターズ、いいチームになっただろ』とみんなに自慢できます。

 横浜一筋で25年こられたのもみなさんのおかげです。これからの人生も横浜一筋でこられたことを誇りに頑張っていきます。ヤクルトスワローズの皆様、最後までお付き合いいただき誠にありがとうございます。ファンの皆様も本当にありがとうございます。横浜DeNAベイスターズのスタッフ、選手、監督、コーチ、球団職員の皆様も本当にありがとうございます。そして普段はなかなか口に出して言えないですけど、グラウンドではファンの皆様に支えていただきました。家に帰れば、家族が三浦大輔を支えてくれました。本当にありがとう。三浦大輔を25年間応援していただき、本当にありがとうございます。感謝します。

 今シーズンをもちまして現役を引退いたしますけれども、(約15秒沈黙の後)これからも三浦大輔はずーっと横浜です。ヨ・ロ・シ・ク! ありがとうございました!」

引退セレモニーで投球プレートを触るDeNA三浦(撮影・野上伸悟)
引退セレモニーで投球プレートを触るDeNA三浦(撮影・野上伸悟)
三浦は家族から花束を受け取ると、両手を広げて全員を包み込む(撮影・松本俊)
三浦は家族から花束を受け取ると、両手を広げて全員を包み込む(撮影・松本俊)
引退する三浦は大型ビジョンに映し出された矢沢永吉からのメッセージを見つめる(撮影・松本俊)
引退する三浦は大型ビジョンに映し出された矢沢永吉からのメッセージを見つめる(撮影・松本俊)
ファンとハイタッチしながら三浦(左)は場内1周する(撮影・松本俊)
ファンとハイタッチしながら三浦(左)は場内1周する(撮影・松本俊)

三浦7回表

5番雄平 カウント0-2から137キロ直球で空振り三振。この試合119球目が最後の投球となる。帽子を取り、深々と一礼する三浦の元に野手全員が集まり握手。三浦は涙。両軍ベンチの選手らも立ち上がり拍手をおくる中、マウンドを降りる

7回表1死、三浦はヤクルト雄平を三振に仕留めた直後、マウンド上で帽子を取って深々と頭を下げる(撮影・松本俊)
7回表1死、三浦はヤクルト雄平を三振に仕留めた直後、マウンド上で帽子を取って深々と頭を下げる(撮影・松本俊)
7回表1死、降板する三浦(中央手前)は左翼から足を運んだ筒香(同奥)とハグする(撮影・松本俊)
7回表1死、降板する三浦(中央手前)は左翼から足を運んだ筒香(同奥)とハグする(撮影・松本俊)

6回裏 先頭三浦は目を潤ませながら打席に入る。スタンドの「三浦」コールが再び鳴りやまぬ中、中飛に倒れる


三浦6回表

6番西浦 真ん中127キロフォークを中前打

7番西田 134キロシュートが外れ四球で一、二塁。篠原投手コーチがマウンドへ向かうが続投

8番広岡 128キロカットボールを右前打され満塁

9番館山の代打三輪 130キロフォークを左前適時打され、なおも満塁

1番坂口 131キロカットボールを右飛

2番川端 136キロシュートを二ゴロ

3番山田 138キロ直球を左中間へ適時二塁打され、さらに2点を失う。マウンドで唇をかむ三浦にスタンドは「三浦」コールの大合唱

4番鵜久森 135キロ直球を二飛

投球数は20


三浦5回表

3番山田 内角134キロシュートを三邪飛

4番鵜久森 真ん中135キロ直球で見逃し三振

5番雄平 内角136キロシュートを二飛

投球数は12


三浦4回表

5番雄平 真ん中134キロシュートを左翼フェンス直撃の二塁打

6番西浦 134キロ直球が外れ四球で一、二塁

7番西田 真ん中直球を左翼へ適時二塁打されなおも二、三塁

8番広岡 カウント1-2から128キロカットボールを空振り三振

9番石山の代打飯原 カウント3-2から130キロフォークを空振り三振

1番坂口 136キロ直球が外れ四球で満塁

2番川端 130キロカットボールを右中間フェンス直撃の適時二塁打でさらに2点を失う。本塁を狙った坂口は走塁死 

投球数は36


三浦3回表

2番川端 内角134キロシュートを一塁ゴロ

3番山田 内角134キロ直球を三塁ゴロ

4番バレンティン カウント1-2から136キロ直球を空振り三振。三浦は逆転してもらった直後の守りでテンポよく3者凡退で打ち取る

投球数は10 


2回裏 先頭の6番エリアンが中堅に5号ソロ。2死後、三浦が中前打で出塁。桑原が中前打で続き、梶谷が右翼への2点適時二塁打を放ち同点。なおもロペスが左翼へ勝ち越し34号2ランを放つ

2回裏2死、DeNA三浦は中前打を放つ(撮影・松本俊)
2回裏2死、DeNA三浦は中前打を放つ(撮影・松本俊)
2回裏2死一、三塁、DeNA梶谷の2点右適時二塁打で生還した三塁走者三浦はベンチ前でナインの出迎えに笑顔を見せる(撮影・松本俊)
2回裏2死一、三塁、DeNA梶谷の2点右適時二塁打で生還した三塁走者三浦はベンチ前でナインの出迎えに笑顔を見せる(撮影・松本俊)

三浦2回表

5番雄平 真ん中128キロスライダーを中越え二塁打

6番西浦 真ん中130キロカットボールを中飛

7番西田 内角136キロ直球を左前打され一、三塁

8番広岡 真ん中129キロカットボールを左翼席へ運ばれ3点を失う

9番杉浦 カウント1-2から136キロ直球で空振り三振

1番坂口 カウント1-2から129キロフォークで空振り三振

投球数は22


1回裏 1死から梶谷が左翼に18号同点弾。ベンチの三浦は手をたたいて喜ぶ


三浦1回表

1番坂口 内角128キロスライダーを右前安打

2番川端 内角136キロ直球を右前安打され無死一、三塁

3番山田 外角128キロスライダーで投ゴロ併殺。この間、先制点を献上

1回表無死一、三塁、ヤクルト山田を投ゴロ併殺に仕留める三浦(撮影・野上伸悟)
1回表無死一、三塁、ヤクルト山田を投ゴロ併殺に仕留める三浦(撮影・野上伸悟)

4番バレンティン フルカウントから外角138キロ直球で見逃し三振

投球数は16


始球式を務める長男澪央斗さんを見守る

始球式を行った長男澪央斗さん(左)の背中をたたくDeNA三浦(撮影・野上伸悟)
始球式を行った長男澪央斗さん(左)の背中をたたくDeNA三浦(撮影・野上伸悟)

「18」の人文字の中、マウンドへ向かう

内野スタンドを埋めたファンが「18」の人文字を作る中、先発のマウンドに向かうDeNA三浦(撮影・野上伸悟)
内野スタンドを埋めたファンが「18」の人文字を作る中、先発のマウンドに向かうDeNA三浦(撮影・野上伸悟)

12時15分 元阪神桧山氏ら関係者から贈られた花に囲まれ球場入り

元阪神桧山氏や楽天藤田ら各界の関係者から贈られた花に囲まれ、球場入りするDeNA三浦
元阪神桧山氏や楽天藤田ら各界の関係者から贈られた花に囲まれ、球場入りするDeNA三浦

12時15分 白いシャツに黒のトートバックを持って球場の駐車場到着

球場入りするDeNA三浦大輔
球場入りするDeNA三浦大輔