現役を引退した黒田博樹氏(41)が23日、広島市内で行われた盟友新井貴浩内野手(39)の2000安打達成の祝賀会にサプライズ登場し、名物の“新井いじり”で沸かせた。緒方監督や小窪選手会長らチームメートが出席。会場には1600人が集まった。

 式の途中に姿を見せた黒田氏は、会場が騒然とする中、マイクを握り「打撃がすごいとは分かっていることと思いますが、若い頃はサードを守っていて、打球が飛ぶとハラハラドキドキして投げていたのを覚えています」と思い出話で笑いを誘った。その後は「カープに帰ってきて一塁を守って、球際が本当に強くなって…。『新井がエラーしたら仕方がない』という雰囲気にしたのはすごい。一生懸命やる姿が2000安打につながったと思います」とフォローも忘れなかった。

 それでも最後は“新井いじり”で締めた。「大先輩の野村さんの安打数を抜いたみたいなので、今度は山本浩二さんの記録を抜くと豪語していたので、ボロボロになるまでやってもらいたい」。苦笑いの新井は「メジャーでは引退撤回がざらにあるらしい」と応戦したが、「現時点では120%ありません」ときっぱり否定。笑いの渦で包み、盟友を祝福した。【前原淳】