こだわり一番といったところか。オリックス金子千尋投手(33)がシート打撃に登板。13打者に対し、3安打4奪三振と快投を演じた。

 杉本を空振り三振に仕留めた変化球、ロメロを見逃し三振に斬った直球。モレルを見逃し三振とした鋭く曲がる変化球…。いずれも見ている者をうならせる球だったが、中でも左打者の駿太の内角を突いたツーシームが抜群だった。内角ボールゾーンからストライクゾーンへ。低めに沈む球に駿太は反応できず見逃し三振となった。

 「もう少しいけるのか、どこから曲げるのか…」。そんな言葉を発したのは金子本人。よりボールゾーンから曲げてもストライクと判定されるかといった意味だと見て取れた。この1球かは定かではないが、審判団にもストライクゾーンを確認したもよう。

 このこだわりが、1球1球の精度を上げていく。【オリックス担当 松井周治】