開幕ローテーション入りへ、セ・リーグ相手にも隠さない! キャンプの実戦で好投する阪神ドラフト2位の小野泰己投手(22=富士大)について、香田投手コーチが同一リーグ球団との実戦でも登板させる考えを明かした。

 他球団にすれば、小野は間違いなく、開幕前にチェックしておかなければならない新戦力。オープン戦ではあえて、セ・リーグ球団との試合に起用しないケースも多い。だが、香田コーチは「小野隠し」プランに「それはないですね。段階を踏んで、球数、イニングを増やしていく予定です」と否定した。

 小野はプロ「初実戦」となった22日紅白戦に6回から登板し、1回を3者凡退。最速151キロをマークした。26日の中日戦が雨天中止となり、今日27日に行われることが決まった紅白戦では、2イニングを投げる予定。慎重にステップアップさせる方針だ。

 宜野座に残って練習した小野にとっても、実戦マウンドが用意されたのは好都合。「たくさんの打者と勝負して、実戦の経験をしていかないといけないと思います」と、誰よりも実戦の場を欲している。

 ブルペンではカーブ、スライダー、フォークなど変化球の曲がりを確認しながら54球を投げた。金本監督が「将来的に大エースになるんじゃないかなという可能性を秘めている」とほれ込む逸材。秋山、横山、岩田らとの競争になる開幕ローテーション入りに向け、アピールの場を存分に与えられた。【桝井聡】