サヨナラ勝ちで大脱出だ。オリックスが延長12回の熱闘の末に日本ハムを寄り切り、連敗を4で止めた。1死満塁で駿太外野手(24)が右前にサヨナラ打。延長11回から2イニング無失点の赤間謙投手(26)が、プロ2年目で初勝利を手にした。東日本大震災の被災地、福島県の双葉郡楢葉町出身の15年ドラフト9位右腕が、連敗に苦しんだチームを救った。

 小田和正の切ないボーカルが流れる場内で、だれよりも先に祝福の水をかけられたのは赤間だった。特別イベント「KANSAI CLASSIC 2017」。オリックスナインは阪急のユニホームに身を包み、イニングの合間に流れたのは懐かしのメロディー。79年のヒット曲、オフコースの「さよなら」が盛り上げたサヨナラゲームで、赤間が勝ち投手になった。

 「(任された)2イニングをゼロに抑えることだけ考えて、投げていました。きょう投げることができてよかったです。やっとプロのスタートラインに立てました」。開幕1軍も、登板機会がないまま出場選手登録を抹消され、6日に1軍復帰したばかり。今季初登板でプロ1勝に巡り合った。