阪神1軍の春季キャンプがこれまでの高知県安芸市から撤退することが明らかになった9日、地元関係者からは戸惑いや落胆の声が相次いだ。

 高知県によると、撤退の意向を示す連絡は4月、球団側から安芸市長を通じてあった。尾崎正直知事は「私自身が先頭に立ち、阪神1軍が(今後も)高知県に来てくれるよう安芸市長とともに取り組む」とのコメントを出した。

 安芸市内でビジネスホテルを経営する小谷昇さん(67)は取材に「キャンプの時期は毎年ファンで満室になっていた。1軍が来ないと意味がない」と悲しそうな様子。

 安芸市営球場は「タイガース球場」の異名もある。球場関係者は「1軍がやってくると球場が毎日満員になった。寂しくなる」と肩を落とした。