<中日4-4ロッテ>◇1日◇ナゴヤドーム

 中日の「ブーちゃんこと」ドラフト3位ルーキー中田亮二内野手(22=亜大)がプロ初本塁打を放った。

 171センチ、118キロの巨漢がくるりと回転した。3回、中日中田亮はカウント1-1からロッテ先発小野のスライダーを引きつけ、振り抜いた。打球は右翼席へ飛び込んだ。「まっすぐを待っていたんですが、うまく対応できました」。一塁を無我夢中で回ったところでスタンドの大歓声を聞き、本塁打と知った。

 プロ初本塁打だが「低い打球で外野の間を抜くのが理想。ヒットの延長が本塁打だと思っています」と話した。一番尊敬しているのが、体脂肪率6%で対照的なイチロー(マリナーズ)。「いかに確実にヒットを打つかを追求している。僕も昔からそう考えています」。この日は5回1死三塁で、低めの球に泳がされながらも食らいつき、左前にしぶとく落とした。勝負強さを見せつけるタイムリー。チーム4得点中2点をたたき出した。

 沖縄での実戦を含め4試合で11打数4安打、打率3割6分7厘。オープン戦の1軍帯同も決定した。辻総合コーチは「上(1軍)でやる。主力が出るから代打という形になるだろうけど、左の代打は2人(立浪、井上)抜けたんだし、おもしろい」と話した。開幕1軍だけでなく、引退した立浪氏が務めた代打の切り札として期待が高まってきた。【鈴木忠平】

 [2010年3月2日8時31分

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