<中日5-4広島>◇30日◇ナゴヤドーム

 広島が複雑な4月首位ターンだ。この日の中日戦を、いったんは4点差を追いつきながら、終盤の失点で1点差で落とし連勝は「3」でストップ。それでもヤクルトと並び9勝5敗2分の首位。広島が4月を首位で終えるのは、00年以来11年ぶりとなる。

 同点の8回裏1死二塁。中日和田を打席に迎えたところで5番手マイク・シュルツ投手(31)を送ったが、スライダーが甘く入り決勝の適時二塁打を浴びた。野村謙二郎監督(44)は「勝負に行って打たれたのならいいが、次の外国人(ブランコ)とどっちの選択をしたのか。(和田は)甘い球は見逃してくれない」と残念がった。先発今村猛投手(20)が序盤に失った4点を、5回、代打小窪の適時打に相手ミスもあり一気に取り返した。「その後の投手も集中して投げ、そこまではこちらの展開。詰めが甘かった」と嘆く指揮官は、4月首位にも「それより今日のような試合を勝てるチームにならないと」と厳しい表情で話した。【高垣誠】