<オリックス4-5阪神>◇17日◇京セラドーム大阪

 岡田オリックスが球団では今世紀最速の29試合目で借金10に達した。京セラドーム大阪で今季2戦2完封の寺原隼人投手(27)を先発に立て、不振の打線も9試合ぶりの先制。かみ合ったはずの歯車を阪神上本にぶち壊された。

 寺原は、上本に3回に同点の適時二塁打。4回も再びリードを3点に広げられる適時二塁打を浴びた。いずれも厳しい内角直球に腕をたたんでの痛打だった。

 高代ヘッドコーチは「小柄でリーチが短いから内角を振られてしまうと前々から監督が言うてるのに…」と要注意人物にやられ、歯ぎしりだ。3回は新井への初球で三盗も許し、勝ち越しのホームを踏まれた。寺原は「まさかと…。僕の警戒不足です」と肩を落とした。

 打線は6回に1点差に追い上げる反発力をみせた。岡田彰布監督(53)も8回から勝ちパターンで使う平野、岸田を投入する攻撃的継投で勝負したが、1点差で敗れた。試合後は今季2度目の会見拒否。ゲームセットから6分後には胸くそ悪い敗戦地を離れた。昨季王者として迎えた交流戦も黒星スタートで3連敗。終わりと思ったどん底にまた1つ底ができた。【押谷謙爾】