打順が下がってもその脅威は変わらない。日本ハム中田翔内野手(22)が恐怖の下位打線を形成する。今日18日の広島戦(マツダスタジアム)から小谷野が復帰するため、4番を外れる見込み。再び下位に回るが、「2番目のクリーンアップ」として構える予定。地元広島の凱旋(がいせん)試合を自らのバットで飾るつもりだ。

 恐怖の下位打線となって相手投手を威嚇する。2年ぶりの地元・広島凱旋(がいせん)。17日の全体練習で中田は、終始リラックスした表情を浮かべた。通常の打撃練習終了後には、特打を敢行。「たくさん打たせてもらうことができてよかったです」と、白い歯を見せた。左太もも裏を痛めていた小谷野が、今日18日の広島戦から4番でスタメンに復帰する見込み。「代役」を務めていた好調中田は再び下位に座るが、広島にとっては警戒すべき打者であることに変わりない。

 小谷野が離脱して以降、4番では16試合で打率2割2分2厘、本塁打1本。序盤は苦しんだため数字は伸びなかったが、今月8日の中日戦から12日の横浜戦まで4試合連続で打点を挙げた。すべてチームが勝利するなど、貢献度は高く、4番としての仕事はまっとうした。梨田監督も「最初はとまどいもあっただろうけど、慣れてきて、いい経験ができたと思う。来年、再来年には(実)力で(4番を)打てるようになれれば」と成長を認めた。

 チームトップの33打点、同2位の7本塁打を放っている中田が下位に控えれば、打線全体の得点力アップは間違いない。ここ2試合で1点しか奪えずに連敗しているチームにも光明となる。「いつもと違う気持ちになって当たり前」と話す生まれ故郷での2連戦で、下位打線の“隠れ4番”として暴れまくる。【本間翼】