得意のG斬りで5連勝や!

 阪神岩田稔投手(27)は自身初の5連勝をかけ、14日の巨人戦3戦目に先発する。4連勝で迎えた7日中日戦は9回2安打無失点と快投しながら、勝ち星はつかなかった。現在、20イニング連続で適時打を浴びていない安定感で、今度こそ白星を手に入れる。

 「低めに集めることができれば、最少失点で行けるんじゃないかと思っています」。

 データも快投予想をアシストする。5月5日の東京ドームでの1戦は7回1失点で今季初勝利。今季巨人戦は3戦で2勝1敗、防御率2・37だ。「相手のことは別に。僕は抑えることで必死なので」。過剰意識はしないが、頼もしい数字が並ぶ。

 巨人新加入の助っ人フィールズに対しても自然体を貫く。「(加入を)まったく知らなかった。今日、ちゃんと聞いたぐらいです。どんなバッターかは対戦してみないと分からない。打席に入って、どういう感じか、です」。相手にとらわれず、あくまで自身の持ち味発揮を最優先させる。現在の状態に対する自信の表れかもしれない。

 1勝5敗の借金4から、5勝5敗のタイまで持ってきた。次は是が非でも白星を先行させたいところだ。この日は甲子園で指名練習に参加。ダッシュ、キャッチボールなどで汗を流した。防御率2・05はリーグ4位。同3位の巨人内海(1・52)をかわせば、左腕でリーグトップとなる。虎投の軸に成長しつつあるサウスポーが、宿敵斬りで勢いを加速させる。【佐井陽介】