広島野村謙二郎監督(44)の来季続投が19日、決まった。松田元オーナー(60)が「(続投は)当たり前だよ」と、契約更新を明言した。契約は1年ごとの更新で、昨季もシーズン半ばに2年目の指揮を決めている。同オーナーは野村監督就任時から「5年くらいはやってもらいたいと思っている」と話し、長期的なスパンでチーム強化を委ねたい意向を示していた。

 松田オーナーは「勇気を持って若い選手を起用している。ファームを活気づけるし、チーム全体の底上げにつながる」と、育成手腕を評価した。就任1年目の昨季は5位に低迷したが、前田健がタイトルを総なめして若きエースとして躍進し、広瀬、梵をスタメンで起用し続けて3割を打たせた。今季も広瀬らが故障で戦列を離れ、得点力不足が顕著だが、丸や井生、松山らを2軍から引き上げ積極的に起用。クライマックスシリーズ進出を狙える位置につけている。

 野村監督は「個人的なことは僕のほうからは…今は必死にやることだけです」と現状打破に専念することを強調。その上で「そう(続投と)言っていただけることはうれしいことです」と話した。この日の阪神戦は台風6号の影響で中止、今日20日の同カードが前半戦最終戦。3年目の指揮を執る野村監督のもと、勝って後半戦につなげる。