いくら猛暑だからって、お寒い完封負けはいりませんって!

 5連勝を狙い、チェン攻略オーダーを組んだ阪神だが空回り…。明日からの首位ヤクルト戦は、竜に勝ち越しを決めて弾みをつけたい。命運をかけた今日の第3戦。阪神は台湾出身の08年ドラフト1位右腕・蕭一傑(25)をプロ初登板初先発で送り出すことが確実視される。さあ“ショー”タイムだ。

 竜の返り討ちに遭い、再び貯金は1に戻った。連勝が4でストップし、仕切り直しの一戦。敵地での中日戦に勝ち越しをかけマウンドに立つのは08年ドラフト1位右腕の蕭一傑だ。今日11日に登録抹消される坂と入れ替わって昇格、即1軍初登板初先発することが確実となった。

 この日はナゴヤドームで調整。気合みなぎった表情でキャッチボールし、10~20メートルの短距離ダッシュを繰り返した。ようやく巡ってきたチャンスの舞台。3年分の思いをぶつけるつもりだ。大学卒のドラフト1位入団だが1年目からの2シーズンは1軍登板ゼロ。並々ならぬ決意で3年目の今季に臨んでいた。開幕は2軍スタートながらウエスタン・リーグ17試合に登板し、5勝4敗の防御率2・58。安定した投球を続け、昇格候補の常連となっていた。

 チームは7日ヤクルト戦で鶴が2回途中2失点と打ち込まれ、再び先発6番手が不足する事態に陥った。そこで白羽の矢が立ったのが蕭一傑だ。8日に名古屋入りして「チャンスと思ってしっかり投げたい。当たり前のことを、当たり前にしたい」と意気込みを語っていた。

 1軍合流した前日9日にはブルペン入り。首脳陣のチェックを受け、ついにGOサインが出た。前回登板の2日ウエスタン・リーグ、オリックス戦では5回1/3を2失点。状態は悪くないだけに、中8日のマウンドでプロ初登板初星に期待がかかる。

 一方、当初11日の先発が予想されていた岩田は12日からのヤクルト3連戦(神宮)に回ることが濃厚だ。ツバメキラーの久保、メッセンジャーに加え、防御率2・44と安定感抜群の岩田を投入することで、首位とのゲーム差を一気に詰める算段だ。初戦から久保、岩田、メッセンジャーの流れでヤクルト2カード連続の3連勝を狙う。さらに26日からのヤクルト3連戦にも同じ3人をつぎ込むことが可能だ。

 3年目の新星で流れをつかみ「ツバメたたきローテ」で首位奪取へ。セ界頂点とは5ゲーム差。虎がいよいよ本腰上げて、上昇気流に乗っていく。