阪神金本知憲外野手(43)が、金銭トラブルによる恐喝罪で警視庁に刑事告訴されていたことが16日、分かった。今日17日発売の「週刊文春」「週刊新潮」が同時に報じている。金本は球団広報を通じ「全く事実無根」と反論。球団側も金本と同選手の弁護士から事実関係を確認し、「不当な刑事告訴だと報告を受けた」と説明した。

 阪神の看板選手に思わぬ騒動が持ち上がった。今日17日発売の「週刊文春」と「週刊新潮」が金本の金銭トラブルを掲載している。それらの記事によると、金本が知人男性に出資金の返還を求め、恐喝などをしたとして警視庁に刑事告訴されたとしている。

 両誌によると、金本は07年に1億3000万円を出資し、知人男性と投資ファンドを設立。その後、トラブルとなり、知人男性は09年1月に金本及び金本の別の知人に呼び出され、都内のビルの一室で面談した。そこで長時間監禁され、出資ではなく貸金だったことにする書類にサインするよう強いられたという。そのほかにも両誌は、金本がいくつかの投資に手を出し、別のトラブルも抱えていたと指摘している。

 球団側では、先週末に週刊誌側から取材を受け、金本と同選手の弁護士に事実関係を確認した。大阪市の京セラドーム大阪で南信男球団社長(56)は取材に応じ、「『事実無根である、不当な刑事告訴である』という報告を受けた。トラブルはあったのでしょうが、金本選手の方がむしろ被害者だという報告を聞いている」と見解を示した。

 金本はこれらの報道に対し、球団広報を通じ、声明を発表した。「シーズンを戦っている大事な時期に私個人の事でお騒がせしてしまい、申し訳ありません」とし、「一部週刊誌の私に関する記事については全く事実無根であり、いずれ真実がはっきりとすると思います。記事に書いてあるようなやましい事は一切ないと自信を持って言えます」と記事の内容を完全に否定した。

 今後については「直ちに法的措置を含め断固たる対応を取りたいと思います。今後の対応は、代理人である弁護士に任せて試合に集中したいと思いますので、よろしくお願いします」とした。

 この日は、試合前に通常の練習メニューを黙々と消化。広島戦に「6番左翼」でスタメン出場し、5回に右前へクリーンヒットを放った。3打数1安打で8回表の守備から交代した。

 関係者によると、告訴状は受理されておらず、預かり状態にあるという。金本側は今後は弁護士を通して、法的措置を含め、対応していく考えだ。