右太もも裏肉離れで2軍調整中の阪神クレイグ・ブラゼル内野手(31)が出撃OKを宣言した。兵庫・西宮市内の鳴尾浜で11日、故障後2度目のベースランニングを行った。歯のないスパイクを履き、本塁から一塁まで5本、一塁オーバーラン2本、二塁までを1本の計8本。全力に近い走塁で回復をアピールした。

 「ひとつずつ段階を踏んで、すぐにでもゲームに入れるよ」。堂々の復帰宣言だった。

 前日10日に続いてキャッチボールや三塁ノックなども行った。フリー打撃では58スイングで柵越え4本。ノックを受けていたルーキー一二三に向かってトンボを振りかざし、追いかけ回すなど元気いっぱいだった。8月23日巨人戦での負傷から約3週間。いつもの陽気な姿も取り戻し、テンションもぐんぐん上がってきた。

 権田トレーナーは「明日の動きを確認して実戦になる。代打になるかもしれないし、守備から入って打席に立つこともある」と説明した。代打限定だけでなく、いきなりスタメンで一塁守備につく可能性が浮上するほど、状態は良化している。13日からのウエスタン・リーグ、ソフトバンク3連戦(鳴尾浜)で実戦復帰することが濃厚となった。

 まさかのヤクルト戦3連敗で、首位とのゲーム差を詰めるどころか逆に広げられてしまった。V争いに踏みとどまるために、昨季47本塁打の長打力に期待がかかる。助っ人大砲が逆転V奪回の使者となる。