阪神藤川球児投手(31)が11日、国内FAを封印する意向を球団側に伝えた。藤川の代理人がこの日、西宮市内で沼沢正二球団本部長(53)と交渉し、今後の方向性を確認した。球団から複数年契約を提示されたが、単年を希望した。「今年の春先から自分の中で『FA宣言はしない』ことは決めていた。まず来年1年、自分を磨き、チームの優勝に向けて、しっかりと準備を進めていきたいと思う」と球団広報を通じてコメントした。

 来季に海外FA権を取得するため、来オフはメジャー挑戦の可能性もある。球団側から複数年契約を提示されたが「大変ありがたいことだと思いましたが、現時点で複数年の期間を自分が納得する形で全うする自信がないので、単年での契約をお願いしました」とコメントした。

 藤川は07年オフにメジャー挑戦の希望を明らかにし、今もその意欲は消えていない。

 交渉した沼沢球団本部長は「来季も一緒に戦えるのはありがたい」と声を弾ませたが、来オフに関しては「来季は来季」と話すにとどめた。複数年契約の打診を固辞したことからも、メジャー移籍の選択肢を消さなかった。