昨年の巨人ドラフト2位・宮国椋丞投手(19)が、来年2月に沖縄で行われる中畑DeNAとの試合で、対外試合1軍デビューを飾るプランが浮上した。原辰徳監督(53)が10日、沖縄・セルラースタジアムで野球教室「ファンケル

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 チャレンジ」に参加。同県出身で期待の大器の1軍沖縄キャンプ帯同に太鼓判を押し、新生球団との対戦は地元ファンの共感を呼ぶと前向きに話した。中畑氏に負けず、巨人も“熱いぜ”。

 新生チームには若さで対抗する。原監督は約370人集まった少年少女に「君たちの先輩でもある宮国が、来年2月18日、19日から、ここでキャンプをしますが、彼も1軍メンバーとして帰ってくるでしょう」と、来季2年目右腕の凱旋(がいせん)を予告した。

 来年も今年同様、宮崎での1次キャンプを終えて、沖縄で対外試合中心の第2次キャンプを行う。原監督は、その沖縄に、宮国を帯同する意向を示した。「スタッフミーティングで話をした中でも、1年の間に非常に成長した選手。順調に行けば宮崎、沖縄のキャンプは1軍である可能性が非常に高いと思っています。着実に成長している」と高く評価した。

 予定では2月25日に同球場で横浜DeNAとのオープン戦が組まれているという。巨人OBの中畑清新監督を迎えたフレッシュなチームに、宮国を先発として起用する可能性を問われると、原監督は「その辺の話は、まだ、早いでしょうけど、そういう環境になれば、沖縄のファンの方も非常に喜びますよね」と、時期尚早ながらも前向きな姿勢だった。「愛すべき人」と慕う中畑監督の「熱さ」に、期待のホープをぶつけることは、球界の「熱さ」につながるはずだ。

 身長184センチの宮国は腕が長くて角度があり、球持ちも良くてしなやかという特徴を持つ。じっくりと育成する方針から、1年目の今年は2軍戦4試合の登板にとどまった。それでも3勝0敗、防御率0・00と、潜在能力は十分に披露。年明けは、矢野やロッテ渡辺俊らと種子島で自主トレを行い、来るべき飛躍のキャンプに備える予定だ。

 秋季キャンプでも連日、熱い視線を送っていた原監督は「若い先発ピッチャーの一角が出てくるのはチームにとっても大きな財産になるわけですから、そう育ってほしいと思いますね」と、先発ローテーションに食い込むまでの成長に期待を寄せている。2年目右腕が、来年2月の沖縄と、巨人投手陣の競争を熱くさせてくれそうだ。【金子航】

 ◆宮国椋丞(みやぐに・りょうすけ)1992年(平4)4月17日、沖縄県生まれ。糸満から10年ドラフト2位で巨人入り。高校時代は3年夏の沖縄県大会決勝で興南の島袋(現中大)と投げ合う。今季は2軍で4試合に登板して3勝0敗、防御率0・00。19イニングを投げ3失点も、自責点はなかった。184センチ、73キロ。右投げ右打ち。来季推定年俸630万円。