再起への道は「考えること」から始まった。楽天鉄平外野手(29)が7日、千葉・館山市内の館山総合運動公園で自主トレを公開した。練習メニューは、5人の参加メンバーが日替わりで決め、当日の朝に発表する方法をとっている。この日の主導役となった鉄平は「決められた同じことをするより、それぞれが考えた方がいい。野球は考えるスポーツ。自分で考えないと上にはいけない。それがプロなので」と意図を説明した。

 午前中はフットサルで汗を流した。「(筋肉が)張ってると思うし、ほぐす意味でも体を動かした方がいいと思ったので。遊びでも何でも目的があれば」と、体のキレを戻すために行った。午後のウオームアップで取り入れた約30メートルの短距離を四つんばいでダッシュは「腕も足も全身の筋肉が使えるから」。それぞれに意図がある“鉄平流”トレーニングで体を動かした。

 自主トレ初日の前日6日にはDeNA渡辺直人内野手(31)がバドミントンを導入した。今日8日は楽天横川史学外野手(27)、9日はDeNA黒羽根利規捕手(24)、10日は楽天榎本葵外野手(19)が担当する。プロ2年目で1軍経験のない榎本は「こういうのは初めてです。(体の)どこを使う練習なのか、意識付けがよく分かります」と、早くも効果を実感していた。

 鉄平は主将を務めた昨季、打撃不振で2軍落ちを経験した。外野手のレギュラー争いは激しいが「ポジションを確保するために、キャンプからどれだけアピールできるか。走攻守、全てですね」と、意欲を見せた。練習から考える野球で復活をかける。【斎藤庸裕】