西武ドラフト2位の小石博孝投手(24=NTT東日本)が12日、隠れた才能?

 を披露した。大分・鶴崎工の2年時、国語の授業の一環で「第16回伊藤園お~いお茶新俳句大賞」に俳句を応募。各都道府県で5人選出される「都道府県賞」を受賞していたと明かした。受賞作は「二人きり

 いつも以上の

 心臓音」で、「監督に怒られる時に、名前を呼ばれた時のドキドキ感を表現した」。大賞の選考委員には俳人や作家が名を連ね、伊藤園の担当者は「150万句の中から、上位にランクされていたと思います」と話した。

 報道陣から「初勝利した時のお立ち台で詠むのはどうか」と振られた小石は「考えておきます」とニヤリ。お立ち台でのマイクパフォーマンスといえば、巨人阿部の「最高で~す!」などが有名だが、俳句を詠むという新境地を新人左腕が開拓するかもしれない。

 入寮日の7日にはケーキを手作りできると明かすなどユニークな一面を見せる一方で、野球には真摯(しんし)な姿勢で取り組む。この日も、新人合同自主トレの全体練習後に1人で黙々とネットスロー。17日からの第3クールでのブルペン入りへ向け、入念に調整した。「社会人からですし、即戦力という見方が強くなる。(アピールするためにも)今の時期からしっかり体をつくっておかないと。どうすれば(1軍で)投げられるかを考えたい」と自覚を示していた。【久保賢吾】

 ◆「伊藤園お~いお茶新俳句大賞」

 89年にスタート。「季語」などの俳句がもつ厳密なルールは問わず、多少の「字余り」や「字足らず」も可能で、感じたこと、思ったことを五・七・五のリズムに乗せて自由に表現できる。海外からも英語俳句などが寄せられる。入賞、入選の作品は「お~いお茶」シリーズ製品のパッケージに印刷される。

 ◆小石博孝(こいし・ひろたか)1987年(昭62)4月13日、大分・日出(ひじ)町生まれ。大神小1年で外野手として野球を始め、4年で投手も始める。大神中を経て鶴崎工では3年夏の県4強が最高成績。東都大学リーグの立正大では4年の09年秋、エースとして創部61年目のリーグ初優勝。明治神宮大会も2勝を挙げ優勝した。NTT東日本では11年都市対抗で3試合に先発、防御率0・83で準優勝に貢献。178センチ、85キロ。左投げ左打ち。