広島大竹寛投手(28)が、今季チーム初勝利の期待を背負って本拠開幕戦に挑む。今日3日巨人戦(マツダスタジアム)で先発する。4月に登板するのは09年以来3年ぶり。「おれが連敗を止めてやろう、という気持ちで行く」と連敗ストッパーに名乗りを上げた。チームは開幕カードを2敗1分けで終えた。08年の開幕投手がチームに今季初白星もたらし、勢いづける。

 プレッシャーは感じている。大竹の右肩にチームの初白星がかかっている。開幕カードは中日相手に2敗1分け。くしくも自身が開幕投手を務めた08年以来、開幕カードで白星を得られなかった。3年ぶりに開幕ローテの座をつかみ、本拠地開幕戦を託された右腕のテンションはじわじわと上がってきている。

 大竹

 いい緊張感があります。気分的にも、ここ(開幕ローテ)を目指してやってきた。ファンも(本拠地)開幕ということで、ここ(マツダスタジアム)に来るでしょう。「おれが連敗を止めてやろう」と、そういう気持ちで投げたい。

 相手は強打を誇る巨人。開幕戦はヤクルト石川に9回1死まで無安打投球をされるなど開幕カードでは覇気がなかったが、破壊力は抜群。大野投手チーフコーチも「巨人打線を目覚めさせないように」と警戒する。

 オープン戦で前哨戦を行っている。3月7日に倉敷で対戦。3回から2番手で登板したが、冷え込む中での投球で2回3安打3失点、4四球与えた。フルオーダーで臨んでいた相手探る余裕はなかった。しかし、気温の上昇とともに、肩の調子も上がってきている。3月14日の西武戦(西武ドーム)では、最速144キロをマーク。3度の登板で「引き出し」を作ることをテーマに投球した。

 大竹

 自分のスタイルは空振りを取るタイプではなくて、低めでゴロを打たせること。

 かつては剛球投手でならしたが、過去のスタイルにはこだわらない。通算53勝はチーム最多の数字。開幕投手も経験した右腕には経験もある。昨オフに結婚し、公私ともに節目の年。大竹にとっての「開幕戦」は、チームにとっても大きな意味を持ちそうだ。【鎌田真一郎】